5月1日メーデー、日本のゴールデンウィークに比べささやかですが、
ははは、こちらは30日の日曜に続いての連休となり、
仲間とトゥレヴィーゾに出かけてきました。
トゥレヴィーゾには3月に印象派絵画展を見に出かけたばかりですが、
「花咲く日本展」というのが開催中で、浮世絵が見れるから行こう、
という仲間のお誘いで、
浮世絵もかなりの数の展示で、着物や帯、履物の展示もあり、
その都度の仲間の質問に答え、皆満足の展覧会見学でした。
がそれよりも今回は、展覧会の後偶然に開いているのを初めてみた、
はい、本当に!
街の中心シニョーリ広場の、パラッツオ・デイ・トゥレチェントの扉、
内部も初めて見ることが出来たので、その様子をご案内いたしますね。
上は、中心街の細い小路を彩る三色旗。
先回のトゥレヴィーゾ行きは曇り空で残念だったのですが、
今回は駅前から少し行って出会うシーレ河・Sile、
-先日オアジ・チェルヴァーラで見て頂いたシーレ河が街中を流れ、
綺麗に映りこむお天気。
朝まだ9時頃の到着でしたので、朝日が斜めに射し込み、
人通りが殆どない道を中心に向かい、
途中の広場で出会った銅像のこの方は、マリーオ・デル・モナコ・
Mario del Monaco.(1519-1982) 「アイーダ」のラダメス役と。
輝かしく重いドラマチックな素晴らしい声量の持ち主、容姿も素晴らしく、
戦後イタリアの50年代60年代を代表するテノール歌手でした。
彼は晩年をトゥレヴィーゾの北、ヴィッロルバ・Villorbaの彼の別荘で
過ごしており、亡くなったのはメストレですので、彼の像がここに、と。
生まれはガエータとか、フィレンツェとかいろいろ説があるのですが、
ヴィッロルバというのもあり、晩年住んでいた事から考えると、
両親がここの生まれで、住んでおられたのではないかと・・。
第2回目のイタリア・オペラ日本公演で来日し、TV中継で聞いた
「道化師」の彼の声、またプッチーニの「西部の娘」などが
shinkaiにとってはまさにオペラの洗礼でしたし、
こちらに来て後のサン・レモ音楽祭で、彼が歌った
「こんなにも大きな愛・Un amore così grande」
もTVで見て感激したのをよく覚えています。
Youtubeで見つけましたので、どうぞ。
街の中心、印象派絵画展を見たサンタ・カテリーナ博物館へ
行くよりも少し手前で左に曲がり、
斜めに入り込むと、右手の奥に見えるのが今回の展覧会場
カ・デイ・カッラレージ・Ca' dei Carraresi.
カ・デイ・カッラレージというのは、カッラーラ家の家という意味で、
パドヴァの領主であったカッラーラ家がトゥレヴィーゾを領有した
1384~88年代にも関係しているのでしょうが、
博物館のサイトによると、それ以前1354年当時の記録では、
ここは街中で有名なオステリーア・アッラ・クローチェ・
Osteria alla Croceという食堂、宿であったそうで、
北からの旅人や商人、ドイツやオーストリア、そしてフリウリを通って
ハンガリアからの旅人がここで食べ休みしていたのだそうで、
初代からの持ち主が変わっても1396年まで大変繁盛だったと。
カッラーラ家の紋章、4つの輪が繋がった荷車を上から見た形、は
正面の壁にあったのが、上から塗り消されていたそうですが、
内部に残るフレスコ画に、いくらか面影を偲べるのがあるそう、
という事で、ここは一時カッラーラ家の私的な住居でもあった様子。
隣の今はカフェの建物、これは元々教会か礼拝堂ではなかったと。
これは北側の運河沿いの眺め。
右の切れたポスターは、今フランシス・ベーコン展も開催中で、
場所は先回に写真をご覧頂いた中之島の魚市場がある隣。
この日は5月1日の祭日、月曜にあたり、月曜休館か特別開館か、
はたまた9時開館か、それとも10時か、
どのサイトを見ても皆好き勝手なことを書いており、イタリア式、はい、
電話をして開館は確実、と確かめて出かけたのでしたが、
9時頃に到着したものの、やはり10時開館で、
運河沿いのカフェで時間を稼ぐ間、お天気が良く新緑が見事なので、
shinkaiはちょっと近所を。
すぐそばの水車はゆっくりと回っており、
運河にしだれる柳の新緑、朝の陽に浮き出る橋。
博物館内から見える、
先回ご案内の魚市場のある中の島と、運河沿いの様子、
会場の展示の様子をほんの少し。
北斎の「波越しの富士」を再度、
「下界は雨、稲妻光る富士」は今回初めて、
先回もいくつか見た広重の東海道の宿場の何枚かもあり、
ですが、今回の出品作の方が格段に作品の保存が良く、
浮世絵の職人の手腕も良く分かり、
とりわけこの雨の描写には本当に感嘆した、彫り師と摺師の腕!
当時のヨーロッパの絵描きたち、印象派の画家に大きな影響を
与えた浮世絵ですが、
中には、ゴッホが自分の絵の中に描き込んだこれも。
浮世絵の中に書き込んである場所や名所の説明も何とか説明でき、
仲間たちも大いに楽しんだ様子で良かったです。
で、どこかで軽いお昼にしよう、前に行ったあそこは?という事で、
細い小路を抜け、
パラッツォ・デイ・トゥレチェントの北側に出てきて、
手前の家並の並びを入った所の小さなバールで、
あれこれお任せのパニーノを。
お昼の様子は、絵のブログの方に。
という所で、後半はその2で!
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水彩+色鉛筆画ブログには、
アップしています。
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