洗礼堂は先回ご覧頂いたパルマの聖堂のすぐ隣、南西にあり、
聖堂が正面はロマネスク様式でも、内部は改修を重ねたルネッサンス様式と
なっているのと違い、
聖堂が正面はロマネスク様式でも、内部は改修を重ねたルネッサンス様式と
なっているのと違い、
中世の摩訶不思議な動物たちの像もあちこちに、内部の壁面、天井部をも
びっしりと埋めたフレスコ画も13世紀から14世紀にかけて物で、
ちょうど修復の覆いが部分的に掛かっておりましたが、ヴェローナの大理石、
薄いピンク色の8角形の建物で、高さ35m、こちらが正面側、北向きです。
薄いピンク色の8角形の建物で、高さ35m、こちらが正面側、北向きです。
内部の天井の形などから、屋根の形はどうなんだろうと思い、見つけた写真で、
八角形の角の位置に尖塔が立ちます。
これは入り口の面の東上に立つ一番大きな尖塔で、一番上には洗礼者ヨハネを
示すシンボルである、十字架を持った羊が。
示すシンボルである、十字架を持った羊が。
入口扉の部分と、
扉上の半円装飾部、3博士の礼拝場面で、聖母が肝っ玉母さんみたいで、ははは、
右は聖母の夫、聖ジュゼッペ(ヨゼフ)と思うのですが、いつもどこか気弱そうな顔、
態度で描かれていて、ここでも上から天使が、大丈夫か、どこか悪いのか、と尋ねて
いる様にも見え、shinkaiはいつも内心うふふと笑えてしまうのです。
態度で描かれていて、ここでも上から天使が、大丈夫か、どこか悪いのか、と尋ねて
いる様にも見え、shinkaiはいつも内心うふふと笑えてしまうのです。
だって、キリスト教の教えでは聖母は処女懐妊で、聖ヨゼフは実の父親ではなく、
養父とされているし、自分が知らない間に生まれてきた子はどうやら偉い子らしいし、
一体どうなっているの、この先どうなるのん?! いう感じかなぁ、と、ははは。
養父とされているし、自分が知らない間に生まれてきた子はどうやら偉い子らしいし、
一体どうなっているの、この先どうなるのん?! いう感じかなぁ、と、ははは。
下の帯の浮彫は洗礼者ヨハネの生涯を描いていて、左のキリストの洗礼場面の
水の波紋の表現、素晴らしいでしょう?!
水の波紋の表現、素晴らしいでしょう?!
そしてエロデ王の宴会で、サロメが右の方で踊り、一番右ではヨハネが斬首されていて、
洗礼堂の設計、またこういった浮彫、また内部の彫像などは、ベネデット・アンテラーミ・
Benedetto Anterami(1150頃~1230)の作という事。
Benedetto Anterami(1150頃~1230)の作という事。
自分が気に入って何枚か撮っている部分と、洗礼堂の後ろ側などはまるで見ずに
済ませてしまった所もあり、あれこれ写真を探し、
写真にサイト名が入っているのはshinkaiが撮ったもので、他はサイトから拝借の物です。
済ませてしまった所もあり、あれこれ写真を探し、
写真にサイト名が入っているのはshinkaiが撮ったもので、他はサイトから拝借の物です。
でこちらは、洗礼堂に3つある入口扉の南側の扉上の半円の浮彫、バルラーム伝説・
Leggenda di Barlaamというもので、
Leggenda di Barlaamというもので、
中世において大変庶民的な題材だったもので、中部アジアからイランにかけて、
キリスト教徒達が仏教徒と接していた地域で知られ、キリスト教における聖人と同様に
崇められた、仏陀の発心にインスピレーションを受けたものだそう。
キリスト教徒達が仏教徒と接していた地域で知られ、キリスト教における聖人と同様に
崇められた、仏陀の発心にインスピレーションを受けたものだそう。
そしてこちらが西側扉の上の半円、最後の審判。
こうして見ると、最初は彩色されていた様子で、さぞや見事な物だったでしょうね。
そしてこちらはshinkaiも撮っているのですが、壁の周囲を取り巻く帯状の模様で、
見つけたこちらのがもっと様々な模様、単に動物、想像の動物も交えたもの、
人間の顔、そして花柄も見えるのでこちらを。
ひとまずここで、洗礼堂の図面をどうぞ。
八角形の建物の中の様子は、計16に分けられ、その内の3つが扉部分3、4、5で、
他は13の壁画が描かれたニッキ・壁龕で、中央に洗礼盤があります。
最初見た時、現在一つのみ開いている入口、つまり広場に面し洗礼堂の北側の扉が、
下側の数字4の部分かと思い、内部の壁画画面と照らし合わせて見ると違い、
下側の数字4の部分かと思い、内部の壁画画面と照らし合わせて見ると違い、
確認するのに戸惑いましたので、
入口3に赤い矢印をつけ、時計回りに壁画のあるニッキ・壁龕に緑の数字をつけました。
これで以下の壁画や彫像の位置も番号で分かって頂きやすくなると思います。
これで以下の壁画や彫像の位置も番号で分かって頂きやすくなると思います。
で、上にご覧頂いた、入り口扉外側の半円浮彫の位置は、3、5、4 の順という事に。
こちらが洗礼盤と、東側のニッキの3、4、5、6、7部分で、
床からニッキの壁画部分があり、その上に真ん中に彫像のある半円があり、
ついでに洗礼盤の形が良く見える写真を。 8角形の中に花型と、2重になっていて、
これは実際に覗きもせず、まして水が入っているのも知らずでしたぁ!
床からのニッキの壁画に続き、その上に上辺が平の壁画部があり、その上に月毎の
農民の仕事ぶりを示した彫像、歴月暦でもある彫像が並び、上にもう一層、そして・・、
八角形の建物の中の16に分けられた肋骨が頂上部に集まり、この様に天井部、
クーポラの素晴らしい壁画の世界が広がります。
クーポラの素晴らしい壁画の世界が広がります。
これは頂上部から下のニッキ上部の半円に至る図柄の説明図で、
1.天国 2.使徒と福音者達 3.キリストと聖母、そして洗礼者ヨハネと予言者
4.洗礼者ヨハネの生涯 5.(半円内)アブラハムの生涯と寓意の表現
クーポラの壁画はビザンティン風であることがお分かりと思いますが、1270年代の物と。
で、天井からのなだらかな美しい曲線を描くクーポラを見ながら、外側の建物との関係が
どうなっているのかと思い、見つけた図がこちらで、
どうなっているのかと思い、見つけた図がこちらで、
クーポラの天井部が屋根に届いているのでは無い事を確認です。
天井の美しい壁画が大きく写っているのをどうぞ。 そしてアップ。
も少し大きくして、左から、鍵を持っているので聖ピエトロ、天使の姿でマテオ、
鷲の顔でヨハネ、と思いますが、上の柄なども立体系に描いた如何にもビザンティン風な。
鷲の顔でヨハネ、と思いますが、上の柄なども立体系に描いた如何にもビザンティン風な。
もう一度東側のニッキと上の層の様子をご覧頂き、左に見える下の壁画がないニッキは、
入り口から入って2番目の物で、右に向かって7までが見えますが、
入り口から入って2番目の物で、右に向かって7までが見えますが、
こちらが2番目のニッキの様子で、
下に設えられた祭壇の上にある、いたずらっ子のキリストと聖母で、
こういう聖母子の祭壇画は初めて見ました。
半円部のキリスト像と、素朴な煉瓦積みが見えます。 両脇の花など逆にモダンで。
上の層に並ぶ歴月で、ニッキの2と3の上になり、左から3月雄羊座 4月おうし座
5月ふたご座 次の女性像が分からず 6月かに座 7月しし座
下のニッキの壁画は3の部分と、 上の天使像。
半分ダブりますが、左3つは上記の説明で、右は、8月おとめ座 一番右男性分からず
という事で、4つ目、5つ目のニッキの全体像は撮っておらずでこちらで見て頂くと、
4つ目にキリストの洗礼図があり、このニッキの前に大理石の祭壇が置かれていて、
5つ目上に磔刑図があり、下にマントを広げた慈悲の聖母様。
これが4つ目、中のキリストの洗礼図。 ビザンティン風というか、イコン風か・・。
5つ目の慈悲の聖母で、上に磔刑図。
6つ目の玉座の聖母子像と2聖人、画家は「1302年のマエストロ」と呼ばれていて、
画風もやはり少し後世になっていますね。
画風もやはり少し後世になっていますね。
上の層の歴月の彫像、4のニッキの一番右端が欠けており、こちら9月てんびん座
5、6のニッキの上部で、10月さそり座 11月射手座 12月やぎ座、
そして6のニッキの上の、1月みずがめ座 2月うお座 と一巡し、
これはやぎ座の下の浮彫で、魚の尾を持つ不思議な動物が見え、shinkai好みで、
みずがめ座の下の仕事をする農夫達で、右は耕作した土地に水を与えている様ですが、
左は何でしょう?
歴月の下にはめ込まれた浮彫は全月分揃っていませんが、説明に、オリジナルが後世
剥落したり、とかあるので、多分落ちた後に詰め物をし、フレスコ画を描いたものと。
剥落したり、とかあるので、多分落ちた後に詰め物をし、フレスコ画を描いたものと。
7のニッキで、これで東側がすべて終わり、
続いて南の出入り口の扉となり、上部半円の浮彫はキリストの神殿礼拝図。
そして、西から北にかけては殆ど撮っておらずで、いや、これはshinkaiのみならず、
サイトで探しても殆ど見つからずで、ははは、
やっと見つけた奇特な方の貴重な、はは、西から北にかけて、左から8、9、10のニッキ、
西の扉、北への11、12、13のニッキ、そして現在の出入り口。
西の扉、北への11、12、13のニッキ、そして現在の出入り口。
こちら側には上層の彫像類はありません。
9のニッキの前にある、聖水盤。
そして西の扉上の浮彫、音楽を奏でるダヴィデ王。
8、9、10のニッキのフレスコ画の写真は見つからずでしたが、11、12、13は見つかり、
こんな様子。 サン・ジョルジョのドラゴン退治図等も見えますね。
こちらは12のニッキ部分で、ご覧の様にかなり深いのに目が止まり、座ったお二人が
立つのを待ったのですが、はは、全然動いて下さらずで・・。
聖クリストフォロも見え、右上の白い聖女は車輪が見えるので、聖カタリーナと。
13のニッキ、入り口脇の最後のニッキで、上にドラゴン退治のサン・ジョルジョで、
下にキリストの洗礼図も見えますね。
下にキリストの洗礼図も見えますね。
これは13のニッキの上層にあった説教壇と思うのですが、上階に上がる階段は
図によると、北と南の入り口の東脇にある様子。
そしてこちらは北の扉、現在の入り口扉の内側にある浮彫で、エジプト脱出図。
いや、これは浮彫というよりもテッラコッタの彫像をはめ込んだ様で、
彩色されていると、やはり見るのが楽しいですね。
という様な、パルマの洗礼堂、12世紀末から13世紀にかけて建設装飾された様子、
そのオリジナルがかなり残っている美しい洗礼堂の様子ご案内でした。
本人が好きなので、勇んで写真追加をしたりでしたが、楽しんで頂けます様に!
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