先回の分家ブログの方でも少し取り上げましたが、ヴェネツィアの先週続いた
記録的な高潮の被害、勿論街全体の被害も大きかったのですが、
記録的な高潮の被害、勿論街全体の被害も大きかったのですが、
今週月曜日から学校も、事務所も再開され、お店の方々もせっせと掃除を
されている姿が報道され、ちょっぴりやれやれ、という所ですが、
心配されているサン・マルコ聖堂の被害についてあれこれ読んで見ましたので、
私にできる範囲でお伝えしたいと思います。
10月の末から高潮が続いていたのが、11月11日の夜に187cmという
1966年11月4日の最悪記録を越える高潮がありました。

街中でも一番低いサン・マルコ広場ではまさに腿の上までつかる高さだったのですね。
サン・マルコ聖堂内も、聖堂入り口部分のナルテックスはどっぷり浸かった様子。

これは聖堂内の浸水度が一番酷かった部分図で、赤丸の4か所が示されています。

左上は「ニコペイアの聖母の礼拝堂」部分で、左の翼廊で、
数十平方メートルの浸水だったそう。


今回の主題とは外れますが、今回初めて知った事もあり、ついでに記しますね。
ニコペイア・Nicopeiaの意味は、勝利をもたらす人、という意味なんだそうで、
shinkaiはギリシャかどこかの地名だと思っていたのでした、へへへ。
聖母マリーアの属性とされ、膝に幼児のキリストを抱いた姿で
高さ48cm、9世紀のビザンティンの作品で、かってはダイヤモンドやルビーも
装飾されていたのが一度盗難に遭い、現在は簡素な物に。
伝説では、描いたのは福音者のルーカ、という説もあるそうで、
サン・ルーカの聖母、とも呼ばれると。
高さ48cm、9世紀のビザンティンの作品で、かってはダイヤモンドやルビーも
装飾されていたのが一度盗難に遭い、現在は簡素な物に。
伝説では、描いたのは福音者のルーカ、という説もあるそうで、
サン・ルーカの聖母、とも呼ばれると。
聖堂の入り口ロビー部、ナルテックス、ここがヴェネツィアでは一番低い位置
なのだそうで、
なのだそうで、


サン・マルコ聖堂の歴史において、一日の浸水は20年分の老化に当たるんだそうで!
それも楽観的に考えての事でして。
煉瓦で造られた壁が海水に浸かると、何メートル分もの高さまで水が上がり、
装飾されたモザイクの接着の漆喰に被害を及ぼすのだそう。
実際このナルティックスにある孔雀のモザイクで既に浸食され剥がれた片が
確認されており、もっと被害は広がるであろうとの事。
確認されており、もっと被害は広がるであろうとの事。
また大理石の円柱も海水の塩被害を免れず、割れたり、ヒビが入っているのが
写真でも見られますが、
写真でも見られますが、



浸水した海水が引き次第に乾いていくと、水分を失った塩分のみが残り
膨張し、他の部分の劣化、剥離を引き起こすのだそうで。
膨張し、他の部分の劣化、剥離を引き起こすのだそうで。
様々な対策が取られている様ですが、材質により様々な条件が異なる事、
潮の干満、海水の吸収の影響を受ける地域が広範なため、
大変に難しい作業の様子。
潮の干満、海水の吸収の影響を受ける地域が広範なため、
大変に難しい作業の様子。
聖堂の右下に並ぶ2つの赤丸の内、上が洗礼堂で、

下がゼンの礼拝堂・Cappella Zenで、

この玉座の聖母の靴が金色に塗られている、というのが評判の様子。

ですが、洗礼堂も、このゼンの礼拝堂も、まるで記憶にないshinkaiで!
次回に行った時は必ず!!
この写真をサイトに見つけた時はすぐ直前の日付があり、どこのか確認できませんが、
床モザイクが剥がれ、被害を受けている様子。
床モザイクが剥がれ、被害を受けている様子。

清掃される皆さんの姿。

サン・マルコ聖堂のクリプタの写真ですが、これもまるで知らずで、
一般に公開しているのかどうかも知りませんが、

浸水した様子の写真が見つかり、バケツで水を汲みだしているのも見ましたっけ。

こんな図も見つけました。 右上に見える凡例によると、一番上はマンホール、
排水口で、赤線は排水路、水色の少し太い線は排水トンネルで、近年、
多分2018年に修復された物で、

緑色の部分は傾斜を付けた部分、点線は分水点。
つまり水色の排水トンネル、これは1500年代に造られたもので、その後1800年に
修復された物だそうですが、それ以前の排水トンネルが機能しているのか
どうかも正確には分からず、最近の調査では記録に無いトンネルも
新しく見つかったとかの複雑なマップの様で。
修復された物だそうですが、それ以前の排水トンネルが機能しているのか
どうかも正確には分からず、最近の調査では記録に無いトンネルも
新しく見つかったとかの複雑なマップの様で。
雨水や高潮の水を早く吐けさせる為にも、このトンネル掃除が必要なのと、
高潮での海水が逆に流れ込まない様、特殊なゴムの不浸透性キャップを
付けたりと、工事がされた様子ですが、
高潮での海水が逆に流れ込まない様、特殊なゴムの不浸透性キャップを
付けたりと、工事がされた様子ですが、
この工事については、こちらのサイトで写真がご覧になれます。
https://www.metropolitano.it/come-salvare-il-mosaico-di-san-marco-dalle-acque-alte-con-unidea-semplicemente-geniale/
https://www.metropolitano.it/come-salvare-il-mosaico-di-san-marco-dalle-acque-alte-con-unidea-semplicemente-geniale/
今回の高潮はそれで防げる以上の襲撃だったという事のようですね。
高潮を完全に防ぐ、例外的な潮流を防ぐ決定的な解決策を見つけるのは
大変に困難である、というのが現在の状況の様です。
観光でヴェネツィアに来た時、高潮に出会ったり、サン・マルコ広場で出水を
見ると、何となく、見た!出合った! と嬉しかったのを覚えていますし、
見ると、何となく、見た!出合った! と嬉しかったのを覚えていますし、
最近でもヴェネツィアが高潮!と聞くと写真を撮りに行こうか、なんぞと
考える自分がいるのですが、
考える自分がいるのですが、

今回少しあれこれ読んだことと、あまりにもの記録的な高潮で、街全体が
麻痺しているのも見、建物に如何に海水の浸水がダメージを与えるものかを知り、
麻痺しているのも見、建物に如何に海水の浸水がダメージを与えるものかを知り、
何となくシュンと萎れた気持ちになりました、はい。
つまりshinkaiの単純な頭の中では、今までは高潮の浸水、と言っても、水位が上がった、
という位の認識で、引いてしまえばOKだろう、という程度だったのですね。
つまり海水の塩分については考えた事が無く、知らなかった、無知でした。
管理の方々や学者の方々のお力を持って、政府も資金をつぎ込み、
何とかダメージを減らす方向に進んでほしい、と心から願います。
何とかダメージを減らす方向に進んでほしい、と心から願います。
・・でも高潮用の長靴も買っており、また写真を撮りに出かけるかも知れませんが、
それはお許し願いたいで~す。
・・我ながら、正直、ちょっと疲れましたぁ。 はぁ。
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