我らが知っている限り、我々人間はずっと身体的外観が良くなるようにと
望み、努力する固定観念を持ち、
望み、努力する固定観念を持ち、
そしてまたその時代によって無視できない美の基準があり、
その基準は時により過激的に挑発、挑戦させるものであり、
幾つかのケースは死に至るものだったのですね。
幾つかのケースは死に至るものだったのですね。
古の時代から、美容の為にたくさんの自然物質が使われましたが、
と同様に化学物質が使われ、その中の幾つかは、ほんの少し前の時代に
大きな有害性を持つ事が発見され、
美容術の世界から完全に消去されたものが多くありました。
大きな有害性を持つ事が発見され、
美容術の世界から完全に消去されたものが多くありました。
という事で、今回はかっての化粧品に使われていた恐ろしい化学物質、
タイトルに述べた鉛、水銀、砒素等々、どの様に使われたかのお話を。
古代エジプトにおける美とは、視線を広げる為の形を目に与える事で、

この化粧法は、単に美的なものでなく、太陽光線と砂ぼこりから
目を守る為のものであり、
コール・Kohl またはミルエッド・Mirwedと呼ばれ、いわば現在の
アイライナーに当たるもの。
アイライナーに当たるもの。
物質は主として、孔雀石から取った炭酸銅、これは深緑色となり、
また方鉛鉱、または硫化鉛、これは濃く強い色となり、
また方鉛鉱、または硫化鉛、これは濃く強い色となり、

これらの粉末を水、樹脂、死亡と混ぜ合わせて使ったのですね。
ギリシャ人、ローマ人にとっての化粧品の最上品は中近東から来るもの、
つまり最上の物質を使っているものであり、
つまり最上の物質を使っているものであり、
がこれらの製品には美しさと高貴さの象徴である、肌を綺麗にする、
肌を白くする物質は無く、
肌を白くする物質は無く、
で、ローマ人の間に「鉛の白」、絵を描くのに使う顔料の白が広がります。
こちらは、ポンペイの壁画から。

この白色は16~17世紀のバロッコ時代まで使われ、
芸術家たちは色をより良く合わせて使う為の助言者、つまり
現代のメーキャップ・アーティストの先駆けともなったのですね。
現代のメーキャップ・アーティストの先駆けともなったのですね。
鉛白、油絵具でシルヴァー・ホワイトと呼ばれる色で、まさに古くからある
白色ですが、描かれた後年数が経つと白色が薄く透き通る様になります。
後に別の形に描き直した時、下描きを消すのに使った鉛白が透け、
下の形が見えているのを、皆さんもご覧になった事があると思いますが、
これを「画家の描き直し、後悔・ペンティメント」と呼びます。
下の形が見えているのを、皆さんもご覧になった事があると思いますが、
これを「画家の描き直し、後悔・ペンティメント」と呼びます。
現在は少し黄味がかったチタニウム・ホワイトの様な被覆性が強い白色
がありますが、古くにはこの鉛白のみを画家が使っており、
がありますが、古くにはこの鉛白のみを画家が使っており、
ジオットーの骨の研究などでは、この鉛の影響がある、と読んだ事も。
「鉛」の恐ろしさは、体内に蓄積され骨に新着する事で、慢性中毒として
神経や腎臓に障害を引き起こすそうで、
神経や腎臓に障害を引き起こすそうで、
古代の人々が知らずに、単に「白色」として使ったのは、お気の毒でした。
中世において、美の理想は進歩し、
「完全美人」の条件は、髪の色は明るく、顔立ちは丸く薔薇色、
口は小さく、目は大きく、で、
口は小さく、目は大きく、で、
額は広く、で、
このアントニオ・ポッライオーロ描く貴婦人の肖像は、少し違う様で、はは。

額を広くする為には、生石灰と砒素を混ぜたもので毛根を焼く方法があり、
怖~いぃ、この方法による影響は長期的には死に至ったと!
怖~いぃ、この方法による影響は長期的には死に至ったと!
この鉱石は砒素。

目を大きくするには、ベッラドンナ・belladonnaという植物・
西洋ハシリドコロが用いられ、この目薬は瞳孔を広げるのだそうで、
西洋ハシリドコロが用いられ、この目薬は瞳孔を広げるのだそうで、

この植物はアトロピンという成分を含み、これは幻覚、混乱、中毒を
引き起こす、つまり有毒植物だったのですね。
引き起こす、つまり有毒植物だったのですね。
瞳孔を広げる、と言うと、shinkaiなど眼科の検査で何度も瞳孔を
広げる目薬の経験があり、ありゃぁ、と思いますが、現代で良かったぁ!
広げる目薬の経験があり、ありゃぁ、と思いますが、現代で良かったぁ!
美の探求はもっともっと度を越し深くなり、
バロック時代の女性にとっては、年を取る恐れ心痛が日常的になり、
それに対し、現在の「アンチ・エイジング用お顔パック」の様に発展したのが、
昇華水銀を使った湿布で、これは文字通り皺を消すものの、
たびたびグロテスクな影響も引き起こし、副作用として歯を黒くする迄も。
水銀。

水銀は、古くには逆に永遠の命とか美に効果を持つと考えられ、
その為に摂取して命を落としたりもあったそうで、
水俣病もメチル水銀による大きな公害となりましたね。
その為に摂取して命を落としたりもあったそうで、
水俣病もメチル水銀による大きな公害となりましたね。
唇には明礬を、アラビアゴム、コチニール(臙脂虫、カイガラムシの雄から)
と混ぜたものを。
と混ぜたものを。
これは1700年にはマリーア・アントワネットのルージュ・口紅となったそうで、
赤くはなるものの、その部分が焼けたそう。
赤くはなるものの、その部分が焼けたそう。

コチニールは時に水銀か硫黄で代用され、これは腐食性を悪化させたといい!
これがカイガラムシで、潰すと真っ赤になるのですが、

こちらがコチニールから採取した顔料、大変美しい透明深紅色で、

1度大変にお高い本物を、1グラムだったかな、買った事があり、
大変に軽く1グラムでも結構の量で、使えました。
大変に軽く1グラムでも結構の量で、使えました。
が、今回これで検索していて、コチニールから食品用の色も作られ、
ジュースとか、アルコール類にも使われている事を知りました!
ジュースとか、アルコール類にも使われている事を知りました!
追及しているサイトによると、添加物に「+昆虫」と書くべきだ、とあり、
次回スーパーでその種を見た時は確かめよう、と思った事でした。
次回スーパーでその種を見た時は確かめよう、と思った事でした。
こちらは硫黄、

二酸化硫黄などは車の排気ガスに含まれ、大気汚染に挙げられますが、
やはり体内に入ると気管支炎、喘息なども引き起こすそう。
やはり体内に入ると気管支炎、喘息なども引き起こすそう。
19世紀後半に入ると美の基準がもっと極端になり、細い腰を強調の
コルセットはもっともっと締め付ける様になり、
コルセットはもっともっと締め付ける様になり、
ヴィットリア朝時代の美しい少女とは、白く青白く、顔に青い静脈を描くほどに!
健康が気遣われるほどに繊細な女性がシンボルだったのですと!!
健康が気遣われるほどに繊細な女性がシンボルだったのですと!!
太陽は嫌われ、帽子、ベレー、そして日除け傘が散歩に欠かせず、
繊細な青白さを見せる為に、亜鉛の粉を、現在の頬紅と同じように使ったと。
まぁ、薔薇色とか赤く見せるのとは逆ですけど、ね。
この時代に流行ったアイシャドーとなると、鉛を含んだ粉、つまり白っぽく、
そして硫化アンチモン、常温で光沢のある銀白色の硬くてもろい金属、
とあるので、やはりシルバー系の白色でしょうね。
そして硫化アンチモン、常温で光沢のある銀白色の硬くてもろい金属、
とあるので、やはりシルバー系の白色でしょうね。
で、口紅となると、基本物質に硫化水銀と。
調べましたら、水銀朱、硫化第二水銀というのが古代から赤色として
使われていたそうで、日本画で使われる辰砂という深みを持つ赤色は、
硫化水銀だそうで、
絵画に使う色を、鉛の白同様、そのまま化粧用に使っていた訳ですね。
「薔薇のエプロン」 George Gordon Fraser (1859-1895)

そして産業改革と新しい化学物質の発見により、大量加工による
ローションの生産が急増し、
肌の為の美容のみならず、例えば「そばかす」を無くすための、
Dr.Ch Berryの「そばかす軟膏」なるものがあり、
Dr.Ch Berryの「そばかす軟膏」なるものがあり、

これは10~15%の水銀を含んだ軟膏で、1940年代になり、水銀含有量は
5%に低下し、遂には完全に消滅しますが、それは1970年になっての事!
5%に低下し、遂には完全に消滅しますが、それは1970年になっての事!
この軟膏がこれほどに広がり、有名だったのが不思議なようですが、
女性による1932年の大西洋単独横断で有名なアメーリア・イアハート、
これは1927年のリンドバーグに継ぐ快挙を成し遂げた方ですが、
これは1927年のリンドバーグに継ぐ快挙を成し遂げた方ですが、

彼女の個人持ち物の中にもあったそうで!
う~ん、そう思ってみると、そばかす肌だったかも、ですね。
他にもアンティ・エイジング用のクリーム「若さの開花」というのが発売され、
無害、として売り出されましたが、酢酸鉛と炭酸塩が含まれており、
吐き気の様な軽度の副作用から麻酔のより深刻な副作用迄引き起こし、
その高い危険率への、低い毒性をもつ代替品は砒素錠剤だったと!
無害、として売り出されましたが、酢酸鉛と炭酸塩が含まれており、
吐き気の様な軽度の副作用から麻酔のより深刻な副作用迄引き起こし、
その高い危険率への、低い毒性をもつ代替品は砒素錠剤だったと!
1900年に発明された「ラッシュ・ルアー・Lash Lure」は高い毒性の
コールタールを含み、失明を引き起こし、死亡者も。
他にも何件かの死亡の疑いが持たれ、1940年には販売禁止に。
漸くに20世紀後半になり、化粧品やメイクアップに使用される物質に
対しての認識が新しくなり、
INCI・製品に含まれる割合に従って並べられる物質リストが出来、
製品の基本物質は、完全に植物となりました。
製品の基本物質は、完全に植物となりました。
有効成分と物質は植物に由来するか、天然由来の化合物に由来し、
化学薬品を使用する製品と比較すると、健康上のリスクは最小限となり、
皮膚への利益もかなりのもの、となっています。
というのが、今回の記事の結論でした。
shinkaiはまるで化粧なしで、ローションとアロエのクリームのみで
過ごしていますが、口紅も今のマスク生活では使う事なくで、
まさに過去の美容術、化粧品の内容を読むに従い、恐ろしくなった程で、
それにしても、美しくなる為に毒を使わされていた過去の女性たち、
知らぬ事だったとはいえ、哀し過ぎます。
知らぬ事だったとはいえ、哀し過ぎます。
元に戻る事無く、再度起きることない事を願います!
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