日本は梅雨期ですね。 コロナ禍の今夏ですが、梅雨の蒸し暑さにもめげず、
皆様にはお元気でお過ごしのことと存じます。
こちらイタリアも暑い日が続いており、とりわけシチーリアでは
このところ40度を超す毎日の様で、45~44度と言う日も!
が北イタリアは、と言うよりヴェネトの奥は30度を超す程で留まっており、
お陰様で我が家はテントを張り出し、鎧戸をうっすら開けて閉め、
それだと日中でも25、26度程度でひんやりと、有り難く過ごしています。
対コロナのワクチン接種も毎日ぐんぐん進み、1回目が済んだ接種者も
含めると全体の55,4%、 330535558人、70歳以上では88,4%と。
はい、お陰様でshinkaiも2回目接種が済み、上の55,4%内に。
昨日の新感染者数は838人、死亡者数40人、検査数における
感染者数は0,4% と、暫く前より数値はかなり落ち着いており、
明日からは全イタリアが白ゾーンに移行し、マスクもポケットに携行でも、
普通の状態ではかけずにOK、となりました。
が、デルタの新型感染が世界的に進んでおり、イギリスも大きな数値を
記録、オーストリアのシドニーはロックダウン15日間、となり、
イタリア内でもデルタ型の感染者数が16%とか。
で、現在一応大丈夫な状態になって来ているが、危機を脱出した訳では
ないので、状況により各自マスク着用も、と。
今朝のニュースでは、ヴァカンスは2回目の接種が済んでから、という項目も
流れ、昨夏の様にヴァカンス後の感染者増加を防ぐためにも、
秋以降の国の経済再出発に関し、ワクチン接種にも一層力を入れ、
とにかくコロナの封じ込めを期待している様子。
shinkaiも一応接種は済み、やれやれの気持ちですが、かといって
急に暑い状態に出かけていくには億劫な気持ちで、
はぁ、1年半の自粛期の習慣も身に付き、特別に不便な気持ちもなく、
これはもう大いに年の効かもしれずで、ははは、
とにかく秋まで様子見を、と思っている所です。
皆様にもどうぞ、コロナにも、梅雨にもめげず、お元気でどうぞ!!
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今回の話題はチョピン、またはショピンと呼ばれる15世紀に大いに流行ったと
言われる女性の履物です。
Chiopineと書き、どうやらフランス語が起こりの様で、最初どう読むのが
正しいのか、どの様に表記したらよいのかと迷いましたが、
サイト記事のヴィデオでも呼び方についての説明があり、一応イタリア語でも
納得できるチョピン、という事でと。
実はこの履物については、5月早々に出かけたヴェネツィアのコッレール博物館
内の、多分ヴェネツィア市博物館区画で見た履物だったので、
興味を持って読み、新しいこともあれこれ知りましたので、今回ここに。
参考にしたサイト記事は
ル・ショピン:15世紀のレ・ゼッペは、50センチもの高さに
Le “Chopine”: le Zeppe del XV Secolo alte sino a 50 Centimetri
「ゼッペ」と呼ばれるのは、イタリアのいわゆる「つっかけ」で、家の中が
石とかタイル敷きが多い、近頃は木の床も増えているようですが、
家の中ではスリッパは使われず、踵のあるつっかけ式が多いのですね。
で、現在世界中に贅沢な様々な履物があふれているが、
過去の靴職人もあらゆる種類と形の靴を製造していた、という事から始まりますが、
が依然偶然に知った事は、ヴェネツィアでは靴職人と、つっかけ製造の
職人は別物だったという事。
ヴェネツィア ・ ゴルドーニの家博物館、サン・トマ広場周辺
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463330953.html
https://italiashinkaishi.seesaa.net/article/463330953.html
また書きながら思い出したのは、ゼッペと言う言葉よりチャバッテ・ciabatte
が通常使われているなぁ、と思ったことでした。
チャバッテ(複、単数はタ)、と言うのは、ペチャっと丸みのある細長い形を
指すのかもで、
道草すると、 ピッツァにもチャバッタ、と言うのがあり、
また電源コンセント口がいくつも並んだ差し込みもチャバッタと呼ぶのを
暫く前にPCのテクニコから知り、今回PCを変えた時についでに5口のを
持って来て貰い、せっせとコードを丸めて整理し、机の上の長年の
タコ足配線を、はは、纏めた事でした。
このチャバッタ自体にスイッチがついているので、夜とか雷の時に一発で
すべての電源を切ることができ便利です。
という所で本題に戻りまして、
つまり、この種の靴は必要性から生まれており、つまり女性にとっては
道のぬかるみから衣類を守り、汚さない為に必要だったわけで、
そしてこのチョピンなる靴がヴェネツィアで有名だったのは、例え元々が
ヴェネツィアで生まれた靴では無くとも、言葉からしてフランス製のようですが、
ヴェネツィアの富裕層では、履いている人物の階層を明らかにする為でもあり!
つまり靴の高さが高いほど、それを身に着けた女性の重要性が高まるという訳で!!
高さを定めるために1430年にヴェネツィア共和国政府は、踵の高さが約8cmと
定めたものの、完全に無視され、はは、なんと高さが50cmにも!
Fotografia di Arne Hendriks condivisa con licenza Creative Commons 2.0 via Flickr
現在ムゼーオ・コッレールとパラッツォ・モチェニーゴに収蔵の品のかかと部分は、
木製かコルク製だそうですが、スペイン製の物は金属製だそう。
こちらは革で包まれ、ブロケード綿とビロードが使われたもの。
Fotografia di Rama condivisa con licenza Creative Commons via Wikipedia
そして、チョピンに使われる布は決まりはなかったものの、しばしば衣装の布と、
色もね、合わせて用いられたそう。
つまり大変高級な装飾が施されていたものの、もちろん靴はスカートの下に
隠れていることが多く、
着用して歩くためには、まるで竹馬の様に不安定でもあり、貴族女性はしばしば
使用人2人に支えられ、という有様だったようで!
そう、お洒落の為には、そしてお洒落をほのめかす為には、何事も乗り越えるのが、
はは、女性なのですよね。
ある人はなかなか歩行の難しさに慣れずにいても、ある人々は自然に切り抜ける
事が出来たので、ダンスのマエストロであるマルコ・ファブリツィオ・カローゾは、
1600年の著書「貴族女性・Nobiltà di Dame」の中で、
女性はチョピンを履いていても、優雅で美しく踊るべきである、と書いているそう。
所でチョピンは、貴族女性のみに使われていたわけでなく、一般女性や、
高級娼婦たちにも、階級区別なく用いられていたのですね。
はぁ、実際shinkaiはずっと、今回のこの記事の説明に至るまで、
高い踵の靴は、ヴェネツィアの高級娼婦たちが用いたもの、と思い込んでいました。
今迄読んだ本では、そういう形で出てきましたし・・。
が、今回一般女性も用いた、という事を知ったわけで、
そうですよね、泥道で衣類を汚さずに、という事であれば、もちろんそうでなくてはね。
で、ヴェネツィアでこのファッションが大きく普及した以上に、大人気を博したのは
スペインで、大変な人気で、1400年代にはコルクの国内生産の殆どが、
チョピンの生産に、という有様だったと。
Fotografia di Wuselig condivisa con licenza Creative Commons via Wikipedia
この状況からファッションの歴史家達は、靴の起源はイタリアではなくスペイン
であるとしており、14世紀に遡るスペイン製の靴が発見されている為でも
その説なのだそう。
で、この高い靴はイタリアやスペインのみでなく、フランスやイギリスにも広がります。
イタリア語に「チョピン・Chopine」は存在しませんが、
ピアネッラ・Pianellaと呼ばれるのが、現代のイタリア語では反対の意味を持つ、
低く、足首が開いた靴を識別する名だそう。
で、今回の記事のタイトルにある「チョピン」は、こうした混乱を招かない様
靴の国際名、によって付けられた、とのこと。
で、こちらはカルパッチョの「ヴェネツィアの貴婦人」の中に描かれた、
「赤いピアネッラ」。 画面左端の少年の足元に。
とすると、今回最初に載せたコッレール博物館で見たチョピンの写真の手前に
見える、いわゆる高下駄式の物が「ピアネッラ」なのかもで、
こちらもいかにも室内用に見える装飾性の高いものですよね?
Fotografia condivisa con licenza Creative Commons 2.0 via Flickr
案外この辺りに、チョピンを用いるにも階級差がほのめかされていたのかも、とは
shinkaiの考察ですが・・。
ヴェネツィアでは貴族女性はすべてチョピンを用い、当時の街訪問者達は
街の少路を動き回る「台座彫刻」を楽しむ為だけも喜んだそうで、ははは。
高い踵を持つゼッペだと、もちろん動きは制限されるので、男性たちは
高い踵の靴使用を支持し、と言うのも、
Fotografia di Daderot condivisa con licenza Creative Commons via Wikipedia
つまり、こういう動きにくい靴であると、女性たちの外出はほんの少しに
限られるので、ヴェネツィアの商人達が家を留守にした場合にも、
女房達の裏切りの機会は限られるであろうという、ははは。
贅沢なファッションを好まない聖職者たちも、こういった高い踵のチョピンの普及を
支持したというのも、
当時「罪深い」とみなされていたダンスを大幅に制限させる、と言う事に由来と!
Fotografia di pauroso condivisa con licenza Creative Commons via Wikipedia
現在かっての歴史的な靴の複製品はたくさんあるそうですが、
この様に靴底全体が高い形は、もちろん現在では完全に時代遅れとなっており、
Fotografia condivisa con licenza Creative Commons via Wikipedia
踵のみが高く、動きやすい現在の靴がもちろん素敵で、それに爪先も、脚も、
見た目に大変美しい!のは皆さんもよくご存じですよね?!
いやぁ、お洒落心と虚栄心も交じり、当時の道路状態にもよるとはいえ、
なんとも大変な苦労を伴ったのですねぇ!!
今の軽い、楽な靴で動ける有難さを振り返った事でしたぁ。
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