・ 夏休みも、夏も終わり・・、 突然に訪れた変化、アフガニスタン・・

皆さま、お久し振りです、こんにちは!
1か月半の長い夏休みを頂き、元気に無事ブログ復活に戻って来ました。
有難うございましたぁ!!

イタリアは先週辺りから涼しくなり、日中は暑いものの、とは言え26,7度位で、
時に朝夕は肌寒い程の時もあり、あ、これは北イタリアのお話で、南はまだ少し
暑い様ですが、やはり季節は確実に秋に向かっている感じです。

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7月末からのオリンピック、イタリア勢の活躍が嬉しく、ついつい号外並みの
記事も2度更新しましたが、

オリンピックが済み1週間後の15日、浮かれ頭に冷や水をかけられたみたいに
世界状況が一転してしまいました。



そう、アフガニスタン情勢で、「タリバン軍が首都カヴールに迫っており、
早ければ明日、明後日にでも」と、13日だったか報道があり、

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それ迄は最近まるでニュースに出る事がなかった、そこまで世界情勢に
目を配っている訳ではない人間には驚きの突然のニュースで、


その通り、国からの脱出を試みる市民たちが飛行場に押しかけ、
飛行機にしがみつく様子もあり、

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大変悲惨な、飛行機から落ちる様子も報道されましたが、
それ程までにタリバンの侵攻を恐れ、自国から逃げようとしたアフガン人の様子。



これはアメリア軍による、800人もの!救助の写真は、驚きでしたね。

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機体の長さが53mもあるという巨大な運送機ですが、平常は150人程の兵隊や
パラシュート兵の輸送に使われるものが、機体実力としては!76655kg持ち上げられ、
つまり800人までが可能なのを活用した様子で、
到着したカタール空港の司令部は驚きのあまり、絶句したそう!



15日には早くもカブール市中のタリバン兵の情勢がニュースの殆どを占め、

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即イタリア空軍による第一陣の脱出が15日に、イタリア人、並びにアフガン人の
協力者たちの脱出が始まり、

既に各家を探し回るタリバン兵の様子も知らされていましたから納得で、

最終日8月31日を控え、28日に戻ってきた脱出の人々を乗せた何回目かの
空軍機が最後となり、5000人ほどのイタリア人、アフガン人を救出したそう。

今朝8月31日のニュースでは、アメリカ軍の最後の引き上げのニュース、
国奪回の喜びで空中に発砲するタリバン兵の様子が映りました。



日本からは遥か彼方の国アフガニスタンですが、イタリアは近く、国連軍も
派遣してましたし、とりわけ以前には特派員、ジャーナリスト達の死傷者もあり、
逐次報道され、大変身近に感じていた国ですので、改めて見つめています。

国の軍飛行機による脱出援助は最後になりましたが、イタリアの大学には
かなりのアフガン人学生が入学しているのだそうで、

ローマ大学の女学生81人がカブールに足止めを食っている、というニュースには、
80人、という数の多さにも驚きましたが、
パドヴァ大学在のアフガン学生からも学長宛に、学期初めには戻れないが、
授業迄には戻りたい、とのメールが、というニュースもあり、
これらは表面に現れたほんの一部でしょうし、

将来を夢見て頑張るアフガン女性、若者達にタリバンのイスラム原理主義が
及ぼすであろう再びの自由閉鎖、単なる形での存在のみ、を考えると
やり切れない思いが沸きます。

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既にアフガニスタンのラジオ、テレヴィからは女性の姿、声が消え、音楽も禁止、
有名なフォーク歌手やコミック役者が処刑された、という報道もあり、

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学校は既に閉鎖されたままで、とりわけ女性達の自由、権利を認めない
タリバン政権がイタリアの大学に学生達を戻すとは思えず。


この20年間のすべてが消えてしまい、あの国はどうなって行くのでしょうか?

様々な国の存在様式、形態がある事は承知していますが、非情、過酷です。



今日はそんな様々に報道された中から2つ取り上げてご紹介いたしますね。

1つは、かってイタリア軍に何度か協力していた、という女性の救出で、
名前はガザル・Ghazal 無事救出されたので、名前を出しても大丈夫と、28歳。   

詳細はこの記事から。 

ヘラ・Herat、カブールから西800kmに住むジャーナリストで、5人の同僚と
協会を作り、国のテレヴィ局やラジオにも出演し、国の事、女性の権利、
自由についても話し、
で、ヘラにイタリアの派遣軍が駐屯した際には何度か協力していたのだそう。

1年前に最初の脅迫状が届き、8月15日以降は家を捨て居場所を変えざるを得ず、
彼女はついにかって働いたイタリア軍に援けを求める決心を。

一方イタリア軍は彼女を覚えており、救出を決め彼女に連絡。
が救出機に乗るためにはカブールに行かねばならず、彼女は夫と2歳の息子と共に
月曜23日にヘラを出発。

800kの距離をどの様に?! この様子は分かりませんが、
カブールに到着後は空港を彷徨い、何とかイタリア軍に連絡を取ろうとしても
大変難しく危険。

遂にイタリア側から彼女にワッツアップの音声伝言で、
「トスカーナ」と叫ぶようにと。

が、彼女が「トスカーナ」と叫ぶと、それを聞いた周囲のアフガン人達も
救出の印と察し、一斉に同様に叫び出す始末。

最後にかって一緒に働いたイタリア軍から、彼女に段ボール紙に書くように、と助言。

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実際、軍警察カラビニエーリのパラシュート部隊「トスカーナ」が、遂に木曜26日に
彼女を見つけ出し、彼女の家族ともども救出したのだそう!

まさに最後の最後の救出に間に合って良かった!! 

  遠く離れていても決して我々に知らぬふりをしなかった、イタリア軍に感謝します。 
と、彼女は言い、同僚たちも救えるように、ジャーナリストの声、国の女性たちの声を、
我々の苦しみと問題を伝えられる機会を持てる事の幸運を感じます、と。


彼女と家族は既に4832人のアフガン人と共にイタリアに到着、何も持たず、
着たままの身一つで、コロナ検査を済ませ、現在は用意された
自粛の為の建物に収容中。

この5000人近いアフガン人のうち2000人近くが子供達で、イタリアで育ち、
教育も受け、そしていつか自国の為に働けるようになる事を願います!



もう1人お話ししたい方は、イタリア大使館のトンマーゾ・クラウディ・
Tommaso Claudi.
塀の上から、泣いている子供を救い上げている写真が大変有名になりましたが、

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防弾チョッキをつけ、ヘルメットでの彼。

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彼は緊急事態が始まり、最初の救出機でイタリア大使のサンダッリ氏・
Sandalliが帰国した後は、アフガンの外交官関係では唯一の代表者で、
大使が最初に帰国したのは、イタリア外務省の指示であった、との説明もあり、

残った彼をコンソリ・consoli・領事と報道することが多かったものの、
実際の肩書は二等書記官の31歳、8月30日の誕生日になったばかり。

マルケ州カメリーノ出身、パヴィア大の言語学、ミラノのカトリック大での
国際関係学の2つの学位を持ち、2017年9月から公使館勤めの試用となり、
2018年6月に確認決定、
2019年1月からカブール大使館2等商業秘書として赴任したのだそう。

がタリバン侵攻が始まり緊急事態となると、それまでもアフガン人援助に
尽くしていた彼のトゥイッターやインスタグラムには、カブールで身動きが
取れなくなった人々の救出願いが届き、

空港に寝泊まりしての、仕事、義務を超えてイタリア人、
関係アフガン人の救出に働き、


最後の救出機に乗っての帰国でした。

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ローマ・フィウミチーノ空港に迎えに出たルイージ・デ・マイヨ外務大臣は、
  君がしてくれたすべての事に感謝します。 君は国の名を高めました。
  君は我々全員の兄弟でした。 我々は欧州連合で最初の避難(を成し遂げた)
  国です。おめでとう!
と称えました。

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あの混雑の中、短い緊急の時にあり、イタリア軍と連絡を取りつつ、最後まで
残っていた30人ほどのイタリア人のみならず、
かってイタリアと関係を持ち、タリバン政権になった後は命の危険がある
アフガン人を救い出す作業は、言葉にできない程の難題だったでしょうが、

緊急の時に当たり、義務以上に人々を救う仕事に邁進された人々がいた事に、
日頃平和な中に暮らしている有難さを振り返り、改めて感謝したことでした!!


気が付かれましたか? カブール空港での彼の顔は髭面ですが、
ローマでの写真は綺麗に剃っていますね。 きっと飛行機の中でね。
アフガンでは、向こうの男性の中で違和感ないよう髭を蓄えていたのでしょうね。


同機で帰国した、NATOへの国の民間代表のステーファノ・ポンテチェルヴォ大使、

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デ・マイヨ外務大臣に、
 一県の人口並みの12万人を救助しました。(この数は救助に当たった国全部での数と) 
 救助に当たった飛行機の40%はアメリカ以外の飛行機ですが、
 アメリカの究極の技術的専門知識のおかげと、すべての援助でできた事、
と強調したそう。



カブール空港がこんな凄い地形の中に存在するのも初めて知りましたが、

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いつか再びニュースに、平和な話題の国、空港、として登場するのを願いつつ・・。


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