・ チベットの砂曼荼羅  描き方、そして色、形、最後が意味するものは

色鮮やかな砂で描かれた、円、方形のチベット仏教の砂曼荼羅は
皆さんも良くご存じですね。

時にその制作過程をTVでご覧になった事もおありかと。

1-mandala-2_GF.jpg

何とも緻密な幾何学模様で、しかもそれを砂で描く!という、
その技術に感嘆すると共に、最後にはいともあっさり消される砂曼荼羅。
そこに込められた意味を知ると、暫しその深さに改めてふ~むと。

ずっと昔から惹かれていた曼荼羅について、実際にはいくつかの
サイト記事を読んでいたものの、なかなかご紹介するちゃんがなく、
まぁ、今回は年明けで良いかな、という事で、はい。

参考にしたサイトは
チベットの砂曼荼羅、信じられない程の精神性の円のデザイン

チベットの僧侶によって描かれる素晴らしい砂曼荼羅

チベットの曼陀羅:どんなのか、どの様に描かれるか知ってる?



「曼荼羅」という名はサンスクリット語、古代のインド・アーリア語に属する言語で、
現在の日常語では余り使用されないとのことですが、ヒンドゥー教の礼拝用言語
との事ですから、古代から伝承して残っている言葉と。

で、曼荼羅はサンスクリット語で「円」を意味し、そこからチベットの曼陀羅は
「全体・総体」を意味するもので、

それはまた「生命そのものの組織構造のモデル」ともみなされ、
我らの「体と心の、内と外に広がる無限の世界」とを思わせる「宇宙図」と。

2-mandala-5_GF.jpg


と、まぁ、あまり難しくなると、書いているshinkai自身が付いていけませんので、
へへ、論理的な事はさておき、


チベットの曼陀羅は、いくつかの円、または正方形がある円を含む正方形で、
これは、ご覧になって良くお分かりの通りで、


多くの幾何学的な形や、精神的な意味を持つ、古代のシンボルを含む
伝統的な図像に従い装飾されますが、


さて、ではどの様に描かれるかですが、色付きの砂が使われますが、
これは「dul-tson-kyil-khor」と呼ばれる特別な慣習に従っており、
文字通り「着色された粉末の曼陀羅」の意味なのだそう。

かってはラピスラズリやルビーなどの貴石が使われた事もあったそうですが、
現在は「粉砕された単純な白い石を、不透明染料で染めた」のを使用
しますが、

10-mandala_sabbia_8.jpg


後程ご紹介するヴィデオのご紹介の中にも出てきますが、

まず制作に取り掛かる前に、僧侶がマントラ・祈りの言葉を唱え、
笛やドラムの演奏する開会式から始まり、

最初にチョークを塗りつけた紐で、平面に曼陀羅の輪郭を注意深く
測定し、決めて行きます。

ええと、大工さんが使う墨紐、ですか、あれと同じ要領の紐ですね。

3-mandala_sabbia_1.jpg



こうしてパターンの準備ができると、色付きの砂の粒はチャクプルー・
chakpurと呼ばれる細い金属漏斗・ロート、じょうごから、
図の表面に注がれますが、
時には指でつまんで注いだり、手のひらから薄くばらまいたり、も。

4-mandala_sabbia_3.jpg

5-mandala_sabbia_2.jpg

6-1-mandala_sabbia_4.jpg



伝統では4人の僧侶が同じ曼荼羅で同時に、つまり曼荼羅の4つの
象限の1つ、つまり2直線で仕切って出来る4部分の1つ、が割り当てられ、

僧侶たちは中心から外に向かい、とにかく非常に非常に忍耐強く、
色砂の粒を配置していきますが、

単に平面のみならず、こんもりと盛り上がっているのにも感嘆します!!

6-2-Realizzare-un-mandala-tibetano-1024x683_GF.jpg

7-mandala_sabbia_5.jpg

8-mandala_sabbia_6.jpg

9-mandala_sabbia_7.jpg



そうそう、使われる色が持つ意味ですが、

1. 白  は、直感と神聖なものに関係し、白を置いたスペースから
       離れる時は、インスピレーションの源として超越的なものと触れたい、
  を意味すると

2 .赤  は、進取の気性、勇気と機知に富んでいる事を現し、

3. 黄  は、知性と知恵の色

4. 黒  は、反省の瞬間の必要性を

5.  青  は、精神の本質な存在、夢と想像力の力を現し

6.  緑  は、我々の内に芽生える地球の色を指し

7.  紫  は、遊び心と超越の間に存在する調和を

8.  茶  は、肥沃、多産の色

9.  オレンジ  は、満足と幸福の状態を表す、

という事で、全部で9色ですが、その濃淡も含め、色の鉢を見ると19色程かも。

11-mandala_sabbia_9.jpg


ですが、各色にその持つ意味はあっても、こうして曼荼羅を見るとです、
なんとなしshinkaiが描くときと同じ様に、へへ、
この色の隣はこの色が良いなぁ、あっちの色の方が良いかも、
と選ぶ様な事は無い? あるだろうけどなぁ、と思うのですがぁぁ。



こうして一つの曼陀羅を完成させるには、時間と忍耐力、そして正確さが
必要で、細部の描きこみの量によっては、数週間かかる場合があるそうで!

出来上がった所で、やはり記念写真を撮る事もあるのでしょうね。

12-mandala_sabbia_13.jpg


で、こうして数週間かけて出来上がった曼荼羅の命は非常に短く!


完成後まもなく、細心の注意を払い、精魂込めて描いた曼荼羅を、
完全に破壊、消していきます。

13-mandala_sabbia_11.jpg

14-mandala_sabbia_12.jpg

これは、「非執着」を学び、「永遠に続くものは何もない」を理解する事と。


「平家物語」の始まりの有名な言葉、

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。

そうなんだ、仏教の教えはチベットも日本も同じなんだ、と思い、


色砂のチベット曼荼羅の、あの鮮やかな美しさも、花の命の短さと同じ、と
教えているのだなぁ、と、とりわけ今の時期、心に響いた事でした。

15-Mandala-tibetano-768x447_GF.jpg



最後、こちらで曼荼羅制作のヴィデオをどうぞ。

16-mandala 1_GF.jpg

タイトルは「チベットの砂の曼陀羅の素晴らしさと、その色に隠された裏の意味」

このヴィデオで見る曼荼羅は、中央が何層にもなった素晴らしく大きなもので、
チベットの寺院の中の作と想像され、是非ご覧下さる様、お勧めいたします!


*****

当ブログご訪問、有難うございます!
見たよ! の応援クリックも宜しくお願い致しま~す!



    honke blogmura_01.JPGにほんブログ村  


    誕生日カード2021 - Copia_GF.jpg

*****

色鉛筆+水彩画ブログには、
をアップしています。 ご訪問よろしくどうぞ!


*****
   

今後ともの皆様のご訪問を、お待ち致しておりま~す!

*****

コメントの書き込みについてのお願い。

ブログの記事下に、「コメントを書く」が出ていない時は、
上か右の、記事タイトルをクリックして頂けると
記事の一番下に「コメントを書く」が出ますので、よろしくお願いいたします。
非公開コメントをご希望の場合は、非公開で、と書いて頂くと、  
コメント承認制ですので、保留にし、お返事だけ公開しますので、
それもご了承下さいませ。