・ n.1 イーゾラ・ベッラ ・ ボッロメオ邸  ・ マッジョーレ湖 ご案内

4月下旬に訪問してきたオルタ湖、そしてマッジョーレ湖3島の
ご案内、先回のイーゾラ・デイ・ペスカトーリ・漁師の島に続き、
今回はすぐ南に並ぶ イーゾラ・ベッラ・Isola Belleに。


この特殊な島の形の写真は、きっと皆さんもミラノ関係の
ご案内でご覧になった事があると思いますが、

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島全体を持ち主のボッローメオ家・Borromeoが、富をつぎ込み、人工的に、
何世紀もかけ、「美しく」造り上げた物なのですね。

実際の写真は南北が逆に見えるので、分かりやすくひっくり返し、
というのも、shinkai自身が最初はピンと来なかったもので。

「漁師の島」に続く細長い方が上、つまり北を舳先と見たて、
見える大きな建物がボッローメオ邸、

そして東から南に掛けて長く広がり続く庭園、とりわけ南の
最後の部分が何層もの高さ、
つまり船の艫・船尾として設計されているのですね。

島全体の長さが320m、幅が180m。

島全体がボッローメオ家に購入される迄は、2つの教会と
小さな漁村がある岩だらけの島だったそうで。

イーゾラ・ベッラ、という名は、ベッラ・美しい、美人、という事から、
「美しい島」と思われる様ですが、

実際は、島を購入したカルロ3世(1586-1652)が、自身の妻
イザベッラ・ダッダ・Isabella d'Adda、イーゾラ・イザベッラと付け、
その後ベッラ、と呼ばれるようになったのだそう。


北に位置する漁師の島から近づくと、この様にまずボッローメオ邸が
見えて来て、

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こちらは島の東側の、庭園部分で、

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こんな風に回り込むと、塔の向こうに何層にも高くなっていて、

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南側から見える高層部分、ピラミッドと呼ばれるそう。

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西側に回って来て、高層部の先端にある騎馬像。

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そして観光客は、この船着き場か、我らはも一つ左に到着。

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広場の石段を上がり、テラスから見える、離れてあるイーゾラ・マードレ。
ここは午後最後に訪問を。

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テラスの広場を移動して見える、北側にある「漁師の島」。

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砂嘴が見え、水面でうっすらと隠れている感じですね。



暫く船着き場で待って居るうちに、港に向けて置かれた小砲を見つけ、

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ふと気づくと、砲の先っちょに「IL PIGRO・怠け者」とあるのに笑いが。

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漸くに屋敷のうちに入れ、ここは、なんとなく現代的なイメージでしょう?

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で、ここからが、何とも凄い富の洪水で!! 
壁の絵画、置物、家具ecce㏄.

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上の写真の正面上の人物像、ボッローメオ家のご先祖の1人とか。
大男だったというのは記憶に残りましたが・・。

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この広間は横っちょを覗いて見えたもので、後には通らずでしたが、

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テーブル上のガラスの食器、

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金の装飾入りのお皿。

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次々と広間を通り抜けていきますが、それぞれに壁の色、装飾が違い、

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椅子の柄も牧歌的。

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ボッローメオ邸内のガイドは、専門のガイド嬢が付いており、素晴らしく
慣れた詳細なガイドでしたが、
なにせ見るものが多くあり過ぎて!! 聞くのと見る、撮る、で混乱、
結局しっかり覚えておらずで、へへへ。


こんな小物入れの箪笥も、素晴らしい装飾で。

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ここが部屋一面の壁がぎっしり凄い額に入った絵で埋め尽くされており!
ガイドさんが、絵が何枚あると思いますか?と聞くと、
誰かが即「130枚」と答え! ちゃんと予習済みの偉い方がね。

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で、こちら側の壁の、ガイドさんが名指して説明の「ラファエッロの模写」。
大変褒められておりましたが、

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写真では少し顔色が出ておりますが、実際に先にこの絵を見た時は
顔色も青白く、技術も勿論ラファエッロには到底及ばすで・・!



反対側の壁もこんな風に一面びっしり!! 見た事のある絵の模写も多く!

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突き当りの壁の真ん中部分は、

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こんな風に寝室となっており。  どなたが使った寝室だった?

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こんな凄い飛び出し装飾の部屋もあり、

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床にも大理石モザイクで家紋が入り、上に「HUMILITAS・謙虚」と。
ここのみでなくあちこちに、このモットーがね。

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余りにも過剰装飾の富の部屋に「謙虚」とあるとつい可笑しくなり、
フフ、と皆が笑うと、ガイドさんが「神の前では」とね、はい、了解。



隣合わせの寝室。 1797年にはナポレオンが最初の妻ジョセフィーヌと
滞在した様で、ひょっとしてこの部屋だったかも。

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ジョセフィーヌはすっかりこの島が気に入り、当主のボッローメオに
掛け合ったもののダメだったとかいう後の逸話が残ります。



こちらが北向きの窓で、島の先端の眺め。

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「中央のサロン」と呼ばれる、確か一番最後に出来た広間だったと。
落ち着いた装飾と、素晴らしい色のハーモニー。

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ね、やはり天井の真ん中にも「ウミリタス・謙虚」と。



「音楽の部屋」 素敵なチェンバロがありましたが、

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この部屋で、1935年ムッソリーニが「ストレーザ会議」を催したとか。



この地球儀に、オルタ湖の「サン・ジューリオと蛇」が描かれており。

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shinkaiは暖炉の上のクラッシックな時計と、中国製のものと思う
壺のランプのみを写したのですが、

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部屋は「ジョルダーノの間」と、ナポリ出身の画家の名が付いているのを、
多分彼の絵が壁に、をこれを書きながら知りましたぁ。
絵も余りたくさんあると、へへ、ちょっとやそっとでは驚かなくなりますねぇ!



とはいえ、こういうモチーフは、しっかり撮ったりもで、ははは。

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この小さい絵も可愛く、桃のモチーフもありましたっけ。

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これは好みで撮ったのではなく、はは、下の写真の細部をご覧下さいね。
なんとまぁ、モザイク作品なのです!

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奥に見えるニッキ・壁龕風の物が、こちら側建物と、奥の庭園を繋ぐ
「ディアナのロビー・atrio di Diana」と呼ばれるもので、

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両脇にあるカーヴした階段が、土地の歪みの為建物と庭園が真っ直線でない、
不都合さを隠すため後に作られたのだそう。

この写真は、次回の庭園のご案内の時に。



で我々は下に下り、

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「洞窟」と呼ばれる、かっての客人たちを熱狂させた部屋、
スタンダールもいたそうで! 以前は水深の洞窟の様に天井から水が流れたと。

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貝殻、小石で飾り造られた部屋。 貴人達の酔狂というか、なんというか・・。



また上の階、貴族階に戻り、ははは、

窓からの光の反射で哀れですが、この女性はメディチ家からお輿入れされた
女性だそうで、と聞き、撮ったのでした。 誰か調べないと。

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こちらは横の通路を覗いたもの。 廊下にもたくさんの絵が置かれたまま、
公開されてない部屋もたくさんあるのでしょうねぇ。

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島に素晴らしい宮殿と庭園を造る、というアイディアが実際に始まったのは
1632年。 がその後ミラノ公国で発生したペストの流行により中断し、

息子達の世代になり建設が軌道に乗り、
どうやらボッローメオ一族全体の仕事ともなった様子で、兄弟間の
財政支援もあったりで、世紀を超え延々と続き、

1671年に庭園が完成。 建物の完成、装飾、家具、庭園の手直し、
楊水システムの導入、最初のアイディアになった大ホールの完成という事で、
ほぼ4世紀に近い年月をかけて造り上げられたのでした。

それでもどうやら、建物西側から陸の岸に向けて橋を架ける、という
最後のプロジェクトはそのままになった様子ですが!



最後に通った「タペストリーのギャラリー」。 16世紀ベルギーの綴れ織り、
ここの作品が今回一番shinkaiの興味を惹いたのでした。

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森の中の動物たちの、善と悪を象徴する闘い図6枚、絹と金。

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森の深さを表す為の背後の深い青、そして前面の植物の葉、蔓の繊細さが
見事で、とてもモダンなのに驚いたのでした。



ボッローメオ家の象徴でもある一角獣もあちこちに登場している様子で、

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こういうギャラリーをす~っと通り抜ける団体旅行、
というのが、残念でしたぁ!


という所で、今回の「イーゾラ・ベッラのボッローメオ邸」訪問記を終え、
次回には、白孔雀があちこちで羽を広げてくれた庭園に! お楽しみに。


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