・ アッシジの夕暮れ  ロッカ・要塞前の広場から

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 旅で訪問し心地よく、家に戻った後、暫くするとまた恋しく思い出す、
 そんな場所はどなたにもおありでしょう?!
 私にとっては、ウンブリアととりわけアッシジ、そしてトスカーナ地方。

 で、今回は2年前のまだ見て頂いてないアッシジの写真を整理し、
 山の上の要塞・ロッカ・マッジョーレ前からの、5月上旬の夕暮れをどうぞ。


 トップは要塞への道を辿る前の、サン・ルフィーノ聖堂・San Rufino。
 12世紀からの建設で、現在はサン・フランチェスコ聖堂と共に
 ユネスコの世界遺産。




 坂道、そして石段をはぁはぁと上って見えてくるロッカ・マッジョーレ。
 12世紀に建設の後、市民の抗争などで一旦破壊されたこともある様で、
 15世紀に再建されたものと。

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 1991年にアッシジに来た時は修復されておらず、裏側から回って
 中の暗い部屋などを覗き込んだ記憶がありますが、
 後2007年の訪問ではきちんと修復され公開されており、内部の写真も
 撮っているのを確かめましたが、当時は余り写真の数が多くなく・・。
 またのチャンスにちゃんとご案内をしたい、と思っています。

 今迄のアッシジのご案内は




 この日ロッカに上って来た時は、まだ下のコムーネ広場でのお祭りが
 済んでおらず、下からワイワイと騒ぐ音などが立ち上って来ていて、

 それでも少し夕暮れ間近の光に輝く、サンタ・キアーラ聖堂。

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 細長く山腹に広がるアッシジの町の東側をサンタ・キアーラ聖堂が締め、
 西にはサン・フランチェスコ大聖堂があります。




 左に鐘楼の見える教会は、サンタ・キアーラ聖堂から少し西下にある
 サンタ・マリーア・マッジョーレ教会と。

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 そして眺めをずっと西に寄せると、平野が広がり、麦畑が光ります。
 手前の左、三角に広がる畑の角、大きな糸杉が見えますが、
 あの下には小さなマリア像を祀った祠が。

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 そして逆光に浮かぶサン・フランチェスコ聖堂。
 右下から斜め上に延びる真っ直ぐの道と、右から蛇行してくる道の
 交差する辺りから眺めるサン・フランチェスコ聖堂の威容は凄く、

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 それを初めて見たのは、自分で車を運転してはるばるやって来た時で、
 その時の驚きと感激は今でも鮮やかです。




 ロッカ・マッジョーレ前の広場を行ったり来たり、これが広い、長いのです!
 そして奥の端の方まで行ったりで、

 これはそうやって北の下を覗いて見えた、夕日の長い影の光景。

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 そしてロッカの塔に見えた教皇冠と紋の碑。

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 下の碑にPIUS Pi・・  1409 と見え、調べましたら、

 真ん中の紋はピオ2世(ピウス2世1458-1464在位)のもので、
 1458年にアッシジの領主ヤコポ・ピッチニーノが北西の多角形の塔を建設させ、
 教皇ピオ2世がこの仕事を終わらせ、廊下からの壁とを連絡させ強固にした、
 というのが見つかりました。

 1409というのは別の関係なのかもで、一応ピオ2世の件が分かって納得。
 ほら、この教皇は自分の生まれた村をルネッサンス風の理想の町ピエンツァにすべく  
 奮闘したり、リミニの狼・パンドルフォ・マラテスタを目の敵にし、ははは、
 最後は時代外れ的な十字軍遠征に出かけるべく全軍到着を待ちつつ
 アンコーナで亡くなった、ちょっとエキセントリックな教皇様なのでした。

 シジスモンド・パンドルフォ・マラテスタ その1と2




 サンタ・キアーラ聖堂が見える東の方まで行き、
 黄昏の光線が先程よりも濃くなっているのを見、

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 サンタ・マリーア・マッジョーレ教会、その右下に見えるサン・ジュゼッペ修道院も
 光の煌きの中にひと際浮かび上がるのを見つめます。

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 ロッカの広場西側に戻ってくると、広場にいた若い女性達、アメリカからの
 様でしたが、オレンジの光線の中で楽しんでいて、

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 サン・フランチェスコ聖堂も、黄金色の光線の中に!

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 今やほぼ日没近くなり、

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 元気はつらつの若い女性たちも、皆素晴らしい黄昏に見とれます。

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 そして、日没。

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 静かに、少しづつ、黄昏後の色に靄って行き、

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 少しづつ薄暗くなり始め、あちこちの灯がともり始め、

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 まだ町の東側には明るさが残り、が、平野の奥は靄がかかり始め、

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 広場の西に戻ってくると、サン・フランチェスコ聖堂に点灯されており、
 美しい姿に!

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 ロッカにも点灯。

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 アッシジの平野の方にある、サンタ・マリーア・デッリ・アンジェリの町の灯。

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 ずっと誰か彼かが去っては来ていたロッカの広場も、もう誰の姿も見えず、
 薄暗く肌寒くなってくると、こんな山の上の静寂の中の
 しかも古いロッカの傍らに1人でいるのが正直怖くなり・・。

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 そろそろと引き上げようと、道を下りはじめ、

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 最後に見るサン・ルフィーノ聖堂と、サンタ・キアーラ聖堂の
 照明された姿。

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この記事へのコメント

  • mitsu

    木立の影を長く伸ばす力強い午後の日差し、日没前の黄金色の光、空を染める夕焼け、暗闇にともる人工の明かり、アッシジがイタリアならではの演出に、なんと感動的な風景となっていることでしょう!
    お忘れにならないはずです。
    見とれています。
    2017年09月08日 20:21
  • shinkai

    ★mitsuさん、こんにちは! 嬉しいコメント有難うございます。

    はい、アッシジは初めての時から数えて確か6度め、くらいの訪問なんですね。
    ヴェネツィアが最初から大好きになったのに比べ、アッシジはじわじわと、良いなぁ!という感じで好きになった町なのですね。

    確かに町の中もじわじわと観光客の多さと共に変わって行っているのが感じられます。
    それでもまだまだ自然と一体になっている町があり、あの古いままの町に住んでいる人々の感性は我らの町とは違うのですね。 それが感じられるのが心地よいのです。

    アッシジに行かれたことは? ぜひお出かけ下さい! そして2時間かそこらの滞在ではなく、是非お泊りになってみて下さいね。
    そしたら、あの町の良さがお分かりと思います!








    2017年09月09日 03:33