・ パルマ行き  総集、予告編

先回ご案内の南イタリアのマテーラ、世界遺産遺跡への旅が迫っていますが、

この26、27日の2日間日本からの友人と、エミリア・ロマーニャ州のパルマ、
チーズの王様パルミッジャーノと、生ハムが有名なパルマに行って来ました。

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パルマには何十年も前に1度行き、街の中心にある聖堂と洗礼堂、
そして国立絵画館を訪問していますが、殆ど、行った!という記憶のみで、

今回もほぼ同じ場所を回りましたが、以前よりも自分の見たいものが
定まっているのでしっかり見れた事、そして新しく訪問したのは、
かの伝説的な指揮者アルトゥール・トスカニーニ・Arturo Toscanini
の生家博物館と、
パルマから南に20㎞弱にあるトッレキアーラの城・Torrechiara.

そんな今回の訪問先をざっと纏めて見ましたので、またそれぞれにご案内
する前の予告編として、見てやって下さいね。

以前のパルマのご案内は


ちょうどお昼に到着し、ホテルはほぼ街の中心でしたので、荷物を置き、
近くのレストランで食事をし、道を南に少し行った国立絵画館や博物館、
そしてテアトルのあるパラッツォ・デッラ・ピロッタ・Pilottaがあり、
その少し先の小路を東に入って行くとパルマのドゥオーモ、洗礼堂のある広場に、

という上の写真もその道筋の様子、秋晴れ快晴の素晴らしい2日間で、

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道の奥に洗礼堂が見え、辿ります。

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パルマと、ジュゼッペ・ヴェルディの生家のあるブッセート・Bussetoで、
この27日から10月21日まで、フェスティヴァル・ヴェルディが始まっており、
街のいたる所にポスターがかかり、ヴェルディの顔がこちらを見つめます。

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ドゥオーモ広場に出て、ドゥオーモ・サンタ・マリーア・アッスンタ・
Santa Maria Assuntaと、端に鐘楼、右の道奥に見えるのが
サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂の鐘楼。

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ドゥオーモ内、12世紀初期の物、背の高い3廊式の聖堂で、

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内陣、後陣は階段を上った高い位置にあり、内部全体に素晴らしい装飾が
施されており、かと言ってゴテゴテではないのが、街の人々全体の好みを
表している様で好感が持てました。



内陣天井のフレスコ画、「聖母被昇天」はコッレッジョの作品。

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ドゥオーモ広場の南側にある洗礼堂、12~13世紀の建設で、

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内部一面の素晴らしい壁画と、如何にも中世の趣の彫像が共にあるのに
今回気が付きました。

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ドゥオーモ東奥にあるサン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会と修道院。

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内部3廊式で、このクーポラの「キリスト昇天」はコッレッジョの作品。

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他にパルミッジャニーノのフレスコ画もあるというので、shinkaiは上の写真の後陣部分に
見える「聖母マリアの戴冠」が、パルミジャニーノの作品かと思ったのですが、
というのもピロッタ邸の絵画館に同じ構図の絵があるので。

が、この教会のはチェーザレ・アレトゥージ・Cesare Aretusiの作と知りました。




道を南に行き、ガリバルディ広場のガリバルディ像と、背後は県庁舎、
と、広場のカフェで憩う人々。

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小路を北に抜けると、パルミジャニーノの像がある小さな広場で、正面に
サンタ・マリーア・ステッカータ聖堂・Santa Maria della Steccata.

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内、後陣の様子と、

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入口扉の右上に残ったフレスコ画。

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ファルネーゼ家のピロッタ宮・Pilottaに戻って来て、

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博物館部を見て、とても楽しみにしていたテアトルなのですが、
青い照明の舞台上でリハーサルが続けられていて、周囲の構造物は真っ暗!!
それでもめげずに撮るshinkai、ははは。

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昔絵画館に来た時、このテアトルの真ん中の通路を通り、舞台に一旦上がり、
それから絵画館に、という行程を辿った記憶が未だに鮮烈で、強い印象を
受けたのをもう一度確かめたかったのですが、残念でしたぁ!!

舞台の役者には監督が英語で指示を出し、背景無し、全体にブルーから黒色の
ちょっと前衛的印象の舞台の様でしたが、多分ヴェルディに関係するものと。
入口にいたお兄さんが、フラッシュ無しの周囲は良いけど舞台はダメ、と言い・・。



絵画館は、記憶に残るのは、ダ・ヴィンチのスケッチ風女性像があった、
という事のみでしたが、

絵の数は少ないものの、出来の良い作品が集まっていて、こういう事にも
ファルネーゼ家の眼力の確かさを見た思いもし、

これは見た途端、素晴らしい!と写し、その後に作者名を見ましたら、
フラ・アンジェリコでしたぁ!

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チーマ・ダ・コネリアーノの、大きなのが2枚と小品が2枚、出来の良いのが揃い、
これはコネリアーノに住む人間としてやはり嬉しく、
一枚の内、左の槍持ちの背後に見えるのがコネリアーノの城と言われるもので、
これがまさかパルマにあるとは・・!

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そしてそして、今回の旅のshinkaiにとって大目玉の内の一つ、
レオナルド・ダ・ヴィンチの女性のスケッチ。

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この小さな画面の作品は、廊下式の長い画廊の一番奥にあり、3人ほどの
管理人が集まり、お喋りしながら見張っていましたが、

本当に有難い事に、今回もまた10㎝程の近くにまで顔を近づけしげしげと
眺める事が出来、何度も何度も少し離れてはまた近寄り、眺めました。

好みの絵は何枚もあり、画家にも好みの画家がいますが、本当に実物を近くで
舐める様にして見ることが出来、この絵が好きとか、素晴らしい、という以上に、
しびれる、というのか、ただただ圧倒され、見れて良かったぁ!!という絵は、

今迄はパドヴァのベンボ展で見た、マンテーニャの最後のサン・セバスティアーノ像
ヴェネツィアのカ・ドーロ収蔵品の一枚でしたが、
今回、この小さな・ダ・ヴィンチのスケッチが加わり2枚となりました。

またどこかでお目にかかり、shinkaiめのリストに入る作品もあるかもで、
そういうチャンスがある事を願いますが、

現在はこの2枚が絵を描く私にとっては、神の如き存在の絵で、はい、本当に、
今回も最後に絵の前で頭を下げ、有難うございました!とご挨拶を。

自分にとって、そういう存在の絵がある、のは、自分が詰まる気持ちの時でも、
ぐっと堪えもっともっと粘る、そういった頑張る気力を与えてくれるのと、
自分の絵に対する心構えが常に謙虚である事を教えてくれるように思います。


一つ疑問は、説明には基材がターヴォラ・tavola・板となっていますが、
どう見ても紙、それも段ボール紙の様な、波打った紙が裏に張り付いた紙に見え、
横から見ると切り口に紙の波もみえ、

これは絵の表面にも筋が見えますね、厚紙に波打つ部分が張り付いて出来る筋
の様に見え、上から描けたニスが低い部分に溜まっているのも分かるので、
基材が板の様に厚さがある様には思えませんので、また調べて見るつもりです。



アルトゥーロ・トスカニーニの生家博物館は、ピロッタ宮の西側に出て橋を渡り、
南に少し下った所にあり、絵画館を出て後、行って見ようか、と。

でこちらが入り口で、時間はまだOKかと尋ねますと、まだ大丈夫ですと。

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で女性がせっせと要点毎の説明をしてくれ、十分納得できる見学が出来ました。

トスカニーニの父親は、この1階で仕立て職の店を持っており、母親も手伝う
余り豊かでない家庭だったようですが、この家には生まれて1年間暮らしたのみで
引っ越しをし、トスカニーニが亡くなった後に彼の息子がこの家を買い取り
博物館にしたのだそう。

指揮棒。

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第2次大戦後、ミラノのスカラ座での初のコンサートの様子を伝える新聞。

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写真もかなり撮って来ましたので、またご案内いたしますね。

この後ちょうど通り道にある、ドゥカーレ庭園を少し通り抜けましたが、
これは分室の絵のブログの方でご案内を。



そして翌朝、また快晴の道を南に、で、トッレキアーラの城が見えてきた所!
これは感激の眺めでしたぁ。

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駐車場から坂道を辿り、城の最初の門。

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そこからもかなり上り道が続き、ここが内庭で、
今見える右側の2階部分が居城部で、見学できます。

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「金の寝室」の天井部と、その下のフレスコ画。

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かって金色に塗られていたという陶板が壁を埋め、

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こんな風に二つのハートが重なる陶板もあり、・・ああ、イタリア男の純愛!

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「金の寝室」の部屋の外に張り出すテラスは出れませんでしたが、
南側にあるもう一つのテラスには、なんとガラス戸のつまみを捩じると開きましてぇ、
こんな風にテラスに出れたのですよ。

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向こうに見えるのが、「金の寝室」のテラス。

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上から見る広い平野。

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降りてくると、城の下に所謂家臣たちの館であったろう小さな集落があり、

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そこで出会った猫ちゃん。 チャ~オ!

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下の道を西に辿り、下からの眺め。 道筋に車が3台ほど止まり、皆写真をね。

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長い間をおいてのパルマ再訪でしたが、豊かで落ち着いた雰囲気の街で、
特別大きくなくて大都会のあの騒がしさも無い、良い街だなぁと思いました。

私は特産の生ハムも食べませんでしたが、美味しいレストランを見つけましたので、
また「旨いもの!」編も見て頂きますね、へへ。

という事で、南のマテーラ周辺に出かけて来ますので、
ブログは2回ほどお休みさせて頂きます。 よろしくお願い致しま~す!


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色鉛筆+水彩画ブログには、
パルマの、ドゥカーレ庭園 ・ Giardino Ducale 秋の色 を  
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