・ ブリーチョラ ・ カラビニエーリ第4連隊騎馬軍楽隊のマスコット犬 のご紹介

先回に続き、我がスコミーゴ村の春の訪れをご紹介、と思っていたのですが、
考えて見ると、先回大体の所を見て頂いたので・・!
分家、絵のブログの方で野生のクリスマス・ローズのみ見て頂く事にし、


こちらでは今月3日に行われたマッタレッラ・イタリア大統領の就任式で
姿を見せた、大統領護衛を務めるカラビニエーリの第4連隊のマスコット犬
ブリーチョラ・Briciolaの様子があれこれ報道されたのをご案内致しますね。

1-d98f3103579597bc4ac4d94df3bba1c5_GF.jpg


カラビニエーリ・carabinieriというのは、軍装備のイタリアの警察で、
元々は確かイタリア国王の護衛から発生したと言い、
ポリツィーア・poliziaとは別組織。

カラビニエーリの黒に赤線がピッと入ったカッコよい制服姿も人気ですが、
TVニュースに大統領のニュースが出る時、必ず傍に姿がある
大統領護衛隊の皆は2m近い背の高さに、金と銀の兜がも一つカッコ良く!
こちらは多分第1連隊所属と、
そして軍組織ですので、外国への派遣兵などにも姿が見られます。

今回の主人公ブリーチョラという名は、パンのかけらとか、小さい、
という意味で、彼女、そう、女の子、と言っても2013年生まれで9歳は、
第4連隊の騎馬軍楽隊所属のマスコット犬。

今回のクィリナーレ宮での大統領就任式は勿論ですが、ここ2年ほど
コロナで停止されている6月2日の共和国政府記念日に、
ローマのコロッセオ前から国父の祭壇・ヴィットーリオ・エマヌエル2世記念堂
迄の様々な軍、組織の行進には、

必ず騎馬軍楽隊の先頭に立ち行進する姿がTV画面に登場し、
イタリア国民の大人気犬なのですね。

2-02T100726Z_1955390779_RC1E9B2BEF40_RTRMADP_GF.jpg

3-WA00051-Flavio-Di-Properzio_GF.jpg

4-CGgigFZXEAAUhUG_GF.jpg


イタリア共和国記念日のお祭り 2019.6.2

2006年   6月2日 イタリア共和国記念日 ローマ



で、このブリーチョラは、2014年3月にカラビニエーリの第4連隊騎馬軍楽隊に
「入隊」したのですが、その時は1歳だったそうで、

こちらが軍楽隊の長であるファビオ・タッシナーリ准尉・Fabio Tassinari
と一緒の姿。

5-D8TtXNOU8AEm3MM_GF.jpg


今回の記事で参考にしたのは
ブリーチョラをご紹介:クィリナーレ宮にマッタレッラ大統領を再度お迎えするカラビニエーリのマスコット犬 

と、ニュース記事と写真も。



タッシナーリ准将の話によると、ブリーチョラはこの軍団の創設の年である
(この軍団説明の意味がよく分かりませんで)2013年6月5日生まれ、
カラビニエーリ連隊200周年に、正式にデヴューした縁があると言い、

この騎馬軍楽隊と共に、とりわけその指揮者であるタッシナーリ准尉と共に
共生する犬を、習慣的に採用していると。

が、この仕事には大変珍しい素質が必要で、彼女はダイナミックで陽気な
だけでなく、非常に真面目で、
2015年2月3日に初めてクィリナーレ宮にマッタレッラ大統領を迎えた時、
大統領の前で幸運の小さな宙返りをして見せたそうで! 見てない、残念!


7年間の大統領の任務を終えたマッタレッラ大統領は80歳になられ、
最初は断固として再度の就任を拒んでられおられましたが、

5日間だったかの選挙が繰り返されるうち、各党が推す候補者がばらつき、
結局大統領の任に相応しい候補者が無く、最後には遂に
再任を望む声が強くなり、圧倒的な票差で選出されたのでした。

1000人未満の投票者数で、確か759票獲得、次点は100票を切る、と
いう圧倒的な票差で、まさに今のイタリアに一番必要な大統領なのでした。

1年になるドラーギ首相とのコンビも良く、現在いわば安定しているイタリアの
政治情勢で、この結果にヨーロッパ議会も大いに安堵したといい、ははは、
野次馬shinkaiも選挙の様子を見ながら、大いに楽しみましたっけ!


ブリーチョラの2月3日の大統領就任式での中庭の様子がかなり見つかり、

6-Schermata-2022-01-21-alle-10.48.20_GF.jpg

7-1-5a9aaae5bff4e927583470bdcfc419bd_GF.jpg

7-2-ap1_GF.jpg

8-briciola-mascotte-carabinieri-presidente-mattarella-4_GF.jpg

9-e454caaa6b73a18da793c65448800711_GF.jpg

10-84d2bba5f39d72f8870f259c6f207368_GF.jpg

報道陣もやはりかなり意識してブリーチョラを撮っているなぁ、と、ははは。


ドラーギ首相と同乗し、クィリナーレ宮に入られる様子はこちらで。



こちら、先々代のチャンピ大統領が、次に就任のナポリターナ大統領を
お迎えする所で、写っているのはブリーチョラの先代犬レディ、ですね。

11-23_GF.jpg

shinkaiはこのレディの行進する姿も何度か見ましたっけ。
ナポリターナ大統領の就任式では、レディは足元でゴロンゴロンと、ね。



それで今回読んで知ったのは、騎馬軍楽隊のマスコット犬になる、
なれる条件、というのがあり、

まず自分よりもグンと大きな馬たちを怖がらない事、そして軍楽隊の大音響
にも平気でおれる事、という事で、成程なぁと。

そしてまだあるのですよ、条件がね。


こちらがマスコット犬としては初代の、トロンベッタ・Trombetta.

12-Trombetta004-2-1_GF.jpg


お話は1970年代のナポリに遡り、軍楽隊の演奏による乗馬スキルの
競技界があり、その時にアニャーノの競馬場で働いていた少年が当時の
指揮官に近寄り、「あなたに幸運をもたらすでしょう」と子犬を手渡したそう。

それは茶色の雑種犬で、カラビニエーリの最初のマスコット犬となった
トロンベッタで、騎馬軍楽隊の後を追い始め、それが古代のルーツである
伝統の復活を負い、

その時から連隊に同行する犬は、厳密に雑種犬である事、そして贈り物と
して与えられた犬、そしてそして雌、である事が必要となったのだそう。


犬の軍隊におけるマスコット犬の存在は20世紀初頭にイギリス軍が持っていた
習慣で、大陸ヨーロッパ人もそれをとても気に入り、イタリアでもそれを採用。

ですが、現在イギリスをはじめ、どこの国もその習慣を失い、現在残るのは
イタリアだけなんだそうで!!


犬を連れての騎馬姿のカラビニエーリの彫像にも見れるように、
このトロンベッタ以前にも馬と仲良く、軍隊と一緒に長く住んでいた犬も
いたそうですが、

このナポリから到着した混血犬以来、このトロンベッタ同等の価値を
持つ犬はおらず、カラビニエーリの隣にいる犬の役割は決定的に変化し、

70年代以降、連隊の犬はすべての活動の不可欠部分となり、単なる厩舎の
犬に追いやられず、「最愛の幸運を持つ犬」の位置を獲得したのだと。


かといって、彼女トロンベッタが規則に忠実であったとは言えない部分もあり、
というのも何度か恋愛の為に脱走したり、第2連隊にいた犬のマラドーナと
間に生まれた子犬、雌のセミクローマ、オスのタンブリーノもおり、ははは、

そう、あのサッカーのマラドーナの名を貰っていた犬で、当時80年代には
ナポリ・チームは最高の位置にあり、犬のマラドーナはボールで遊ぶと
全ての球をドリブル出来たのでこの名を貰っていたそうで!

でも生まれた子犬2匹とも軍事生活には馴染めず、俗世間にね、ははは。


トロンベッタは1988年11月に最後のご奉仕をし、翌年に亡くなり、
ローマの詩人が別れのソネットを捧げたほどに皆に愛されたのでした。

13-87402_7043305867331813544_n_GF.jpg



彼女の没後はカラビニエーリと一緒の公式行事で彼女を知り、愛し、
感謝した国民の間に大きな空白を残しましたが、

トロンベッタの立派な相続人が生まれる迄は暫く間が空き、1989年に
担当者がビルバ・Birbaを病棟に連れてきて、
約7か月間トロンベッタと一緒に過ごし学ぶことが出来ましたが、
やはり混血種で、雌犬でした。

彼女は可愛く、とても優しく、穏やかな性格を持っていたそうですが、
10年後自然死し、

その後マスコット犬のいない期間が、次のレディ・Ladyの到着まで。

今の指揮者タッソーニが第4連隊に入隊の年に、レディに出会ったそうで、
彼女が定年に達した2011年迄一緒に並んで行進したそう。

レディは女性の好奇心旺盛で、反抗的な性格に由来する多くの
エピソードが長いキャリアにはあったそうで、

RAIの「テレトン・Telethon」、年末の募金の為の長時間番組に
出演で行き、途中でレディが居なくなり見つからず、探しに出ると
そう遠くない家から彼女が吠える声が聞こえ、
自動の車用柵を開いてコンドミーニオの庭にいるのが見つかったそうで!

2010年代になり、老齢の彼女が生きている間は、別のマスコット犬と
一緒にパレードする事は不公平に思えたものの、

再び騎馬の軍楽隊と一緒の犬を見たいという市民の支援のお蔭で、
困惑は克服されたものの、


次のブリーチョラが到着する2014年迄は困難で実りの無い期間があり、

トロンベッタと同様に、ある家族から計画に無かった方法で寄付され、
ある日タッシナーリ隊長は、なんという事なく腕の中に子犬を抱いたのだと。

14-briciola-mascotte-carabinieri-1024x684_GF.jpg


とはいえ、それまでにマスコット犬の役割に、子犬の性格や素質がいかに
影響するかを直接見て来ただけに、最初は彼女に執着するのを恐れたと言い、

というのも以前のステッラとルッロは大きな音や馬を恐れ、マスコット犬には
なれなかった、と言い、  なので、この2匹の名は出ませんね。


が、ブリーチョラは連隊と市民の心の信頼を勝ち取るのにそう時間はかからず、
現在の彼のもっとも近い人間の仲間である隊長の不信も克服。

ブリーチョラは信じられない程に、自分よりも遥かに大きな動物と接する事を
恐れず、確かに写真で見ても連隊の馬たちと非常に平和な関係を持って
いる様子で、さらに音楽を愛していると!

15-briciola-cane-mascotte-1024x684_GF.jpg



で、ブリーチョラは犬ではありますが、連隊にマスコット犬として「入隊」
している為、他の兵士と同じ歴史を持ち、昇進の対象となるのだそうで、

クィナーレ宮中庭にいる彼女のサドルクロス・階級の印の付いた赤いマントは、
確かに以前の行進の写真でつけていたマントとは違い、

今回のは有名なイタリアのファッション・ハウスから彼女に与えられたもので、
そこに彼女の成績も表示されている、と! 

16-DSC0031-Arch.-Laura-Zandegiacomo_GF.jpg

わぁ~お、階級持ちなんだぁ!! カッコいいなぁ!

いやぁ、この説明を読んで後に上の写真を見ましたら、マッタレッラ大統領と
一緒の写真のマントの色違いも見つかり、初就任の時のも混ざって
いるのに気が付きましたぁ!


ローマのトール・クイント・Tor Quintoの第4連隊のカラビニエーリの兵舎に
住み、朝の7時半には国旗掲揚の式に参列、連隊での日常業務を開始、

彼女は皆の前に立ち、まるで彼女も命令を出したかの様に見え、
皆に挨拶するのに走って向かい、舐めたり愛撫したりでジャンプ、
皆を認識している事が良く分かり、

2つの基本、音楽のリハーサルと乗馬での活動、に分かれる生活をしているそう。

隊長にはどこにでもついて行き、彼がいない時に部屋に来て留守が分かると
手袋を隠したり、机の上からペンと紙を落としたり、の合図を残していくそうで、

そう、女の子なのね、分かる、分かる。


ブリーチョラ、カラビニエーリの騎馬軍楽隊のマスコット犬になった
↑↑ Youtubeをどうぞ! 話している方が、隊長のタッシナーリ准尉


17-briciola-cane-mascotte-dei-carabinieri_GF.jpg

彼女は既に9歳という年だそうで、勤務年数も先が長くないかもですが、

元気で、まだまだ行進や行事の時には姿を見せてくれるのを願います。
ブリーチョラ、元気でねぇ、頑張ってねぇ!!


*****

当ブログご訪問、有難うございます!
見たよ! の応援クリックも宜しくお願い致しま~す!
  
    honke blogmura_01.JPGにほんブログ村  


     誕生日カード2021 - Copia_GF.jpg

*****

色鉛筆+水彩画ブログには、
をアップしています。 ご訪問よろしくどうぞ!


*****
   

今後ともの皆様のご訪問を、お待ち致しておりま~す!

*****

コメントの書き込みについてのお願い。

ブログの記事下に、「コメントを書く」が出ていない時は、
上か右の、記事タイトルをクリックして頂けると
記事の一番下に「コメントを書く」が出ますので、よろしくお願いいたします。
非公開コメントをご希望の場合は、非公開で、と書いて頂くと、  
コメント承認制ですので、保留にし、お返事だけ公開しますので、
それもご了承下さいませ。

この記事へのコメント