・ アメリゴ・ヴェスプッチ号 ヴェネツィアに イタリア海軍練習帆船

この10月2日 朝のスマホ・ニュースで、この日イタリア海軍の
練習帆船がヴェネツィアにやって来て、1週間滞在を。
そして3日間、無料で訪問出来る、というニュース!

わぁお、思ってもいなかった嬉しいニュースに、これはもうね、
行くしかなく、即決。

はい、こちらがアメリゴ・ヴェスプッチ号。

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その後詳細を調べ、3日は午後3時から夜21時まで、という事で、
帆船はアルセナーレ・造船所に停泊との事、天気予報も快晴。
電車も11時07分コネリアーノ発のと決め、
翌朝10時20分頃出発。

はい、もう暫く電車に乗った事がなく、切符売り場は開いているものの
長い列で、いつもお世話になっていたキオスクの、素晴らしく手早く
正確なシニョーラの距離切符購入を考えていたのが閉店!

自動切符売り器は長いこと触った事がなく、後の若者に教えて貰いつつ
なんとか購入。 マンマ・ミーア、浦島タロコに加え、始まってる?!

電車も超満員!! が、何とかヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅到着、
12時。 駅内のテイクアウトで、小さなサンドウィッチと菓子パンを買い、
駅前の公園横で食べ、準備OK.

きっと長い列だろうから、お腹を減らせたり、トイレの心配が
無い様にと、戦場に向かう武士の嗜み同様の準備で、がはは。

ヴァポレットも街の西を回り、ジュウデッカ運河に出てくる早いやつに。



という事で、ジュウデッカ運河を進んで行った所で、ほら、これ、
遠くの河岸に停泊している、黒白の横縞のヴェスプッチ号が見えたぁ!!

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サンタ・マリーア・デッラ・サルーテ聖堂の後ろを通る時見えた、
背後の2本の塔と、後壁の修復で覆われた姿。

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サン・マルコ小広場の正面を。 大快晴の反射で右上に何か写り込み。

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という事で、アルセナーレ前停留所で降りたのが1時35分位。
既にグル~~っと長い列が続いているのが見え、観念し、
列の最後を確かめ、後に並びます。

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shinkaiが並んだ時は、今写真左側に男性が切れている、あの辺り。

あっという間に私の後ろに列が延び、
並び始めた位置から少し前進、河岸を何メートルか、そして今
最初の列、右側の最後の位置に。

3時から、というのが、shinkaiが並んでから、前の一家の10歳ほどの
男の子が待ちきれず、3人諦めて去り、
私の後ろの年配のシニョーレ、ソニーの最新一眼を首に下げていたのが
我慢できずに去り、その後の若い一家4人も去り、という状態。

この位置に来たのは、漸くに3時を過ぎ、列が進み始めた結果で、
正面横にヴェスプッチ号が見える位置。

奥に見える橋はアルセナーレ博物館前の橋で、
左側の列は橋を超えて続き、今の右の列は橋を超えてから、
船搭乗の列となっておりましたぁ。 


列の前の年配ご夫婦とお互い徐々に様子を見つつ、時に喋り、

キラキラの波越しに見えるサン・ジョルジョ・マッジョーレ島を撮ったり、

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振り返ってのドガーナ、デッラ・サルーテ聖堂を眺めたり、

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サン・マルコの鐘楼も。 これが歩くとかなりの距離なのですよね。

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中ほどまで進んだ所で、ちょっとお願いします、と前のご主人に頼み、
列を離れ前に進み、ヴェスプッチ号を。

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むか~~し、広島の宇品港に来た日本丸を見に行った事があり、
今回様子を確かめましたら、

日本丸は
竣工 1984年、排水量 4729,9、全長110,09m
幅 13,8m 最大搭載人員 190人
(読んでも分からない数字は、へへ、抜かせて頂き・・)

アメリゴ・ヴェスプッチ号は、
竣工 1931年 排水量4300トン 全長 101m
幅 15,56m  乗員 264名 内、士官15、 下士官64、
船員(学生)185、
という事なので、ほぼ同じ大きさ、と言えるのでしょうか。

ただ大きな違いは船体で、如何にも古い時代の帆船をかたどり、
イタリア造船職人の粋を極めているらしく、
世界一美しい船」というのが、自慢の極みなのですねぇ!!

と、既に竣工後90年、イタリア海軍の中で最古の船となるそうで、
一度大きな大改修工事を経ている様子。

1978年以降のこの船のモットーは、
«Non chi comincia ma quel che persevera»
誰が始めたかではなく、耐えられる人」なんだそう。



船名「アメリゴ・ヴェスプッチ・Amerigo Vespucci」は、
16世紀のフィレンツェ生まれの商人、探検家、地理学者、天文学者で、
この方が、アメリカ大陸がアジアの一部ではなく、4つ目の新大陸で
ある事を論証した方と。

名前のラテン語名アメリクス・ウェスプキウス・Americus Vespucius
の女性形から、「アメリカ」という新大陸の名がついた、という方であり、

メディチ家に仕えていた事から、スペインのセビリアに銀行の仕事関係で
出かけ、その後スペイン国王の要請で探検航海に加わり、
更にその後ポルトガルの探検航海にも出かける事となった、

大変偉大な大洋探検人物の名を頂いた帆船で、
イタリアの大きな誇りが窺えます。



ほら、この中階に左の船員姿以外に年配のカップルが見えますね。
一番上の階は我らも上り見学しましたが、この中階は入れずでしたので、
2時から少人数がタラップを上る姿が見えた、招待客だったものと。

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2時にタラップを上る姿が見えた時は、あ、嬉しい、余りにも多い希望者で
1時間繰り上げてくれたのか、と近くの皆とも喜んだのでしたがぁぁ、
世の中はそう甘くはないのでしたぁぁ。



徐々に列が進み、はっきりタラップを上る人の姿が見える位置にまで。

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たまたまやって来たハスキー犬連れの美女。 皆喜んで写真を撮り、
彼女も喜んで笑顔を見せてくれたのでしたが、

shinkaiは、ワン君がこちらを見てくれた時のをね、暑かったよねぇ?!

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今、アルセナーレ横の橋の上。 イェイ、こんな風に見えるぜぇ。

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で、橋を渡り切り、河岸のタラップに向かう仕切りの入り口に。

3本マストがこんな風に見え。 とにかくロープの本数の多さに驚き!!

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こんな風に重なって見えると、ちょっとした脅威の趣! ははは。

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ぐぃい~ンと、白い尾を引く飛行機。

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タラップの下に居られた女性船員。 士官候補生なのかな。

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タラップの上には、こうしてお迎えの士官がおられ、

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このタラップの手すりがねぇ、右も左もぐらぐら揺れるのですよぉ。
手すりの意味ないやん、ねぇ。



タラップの手前に船名ね。 はぁい、お邪魔しますぅ。

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上に上がり、そして右に直ぐの階段を上らされ、

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上がった左横、つまり船体中央の後部になる位置の小さな部屋に
この舵4つ。 で、ここは船の艫部分になるわけで、何の舵なんだろ?

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あちこちに立っておられる下士官風、船員たちに質問は出来るものの、
説明を受け、それにより疑問が出るというのではないので、

後になって考えると、う~~ん、子供の見学同様だったねぇ、と。
うん、まぁね、内部を見れただけでも、訪問の大きな収穫だったけどね。

たまたま傍の男性たちが質問するのを聞き、教えて貰ったのは、
最高速度が時速25kmと。 先年13,1ノットの記録が出たというのも読みました。

と、shinkaiは、帆を張った姿は見れないのか、と尋ねましたら、
帆を張ると、どうしても風力の圧が掛るので、帆を張るのは海の上のみと。


昔日本丸を見た時、帆をいっぱいに張って見せ、畳む様子を見せてから、
「ごきげんよう~!」と手を振ってくれた思い出が残りますが、

うん、そういう甘い日本味サーヴィスはしないのよね、イタリアはね。



小部屋の床は、こんな風に格子になっており、タラップの段にも
この明るい黄色の木材が使われており、
あちこちの細部がこの色、この木材の柄。

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ベンチ風でもあり、物入とも思われる、これもあの黄色。

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このロープが巻き付いた杭、というのかな、の

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上部の金属は真鍮のピカピカで、ヴェスプッチ号の姿が彫られ。

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搭乗前にずっと見ていた後部は広く開け、素晴らしく大きなテーブルが。
そして隙間から見えるヴェネツィア風景!

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上を覆うテントが、何とも素敵な青と赤紫の縞で!!



この真鍮のツルツルも、テントが映ると、不思議な模様に生まれ変わり!

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素晴らしいお髭の士官さんが、優しい声で、写真を撮ってあげており。
制帽の下は、どうやらピカピカに剃り上げておられるみたいで!

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これは後部マストのロープの足元、結び方も色々あるのねぇ。

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で、こちらがその上部。 帆のどの位置のロープか覚えないとね。

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電球も、ちゃんとしっかりしたカバーの中に納められ。

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上階への階段。 勿論ちゃんとロープが張られ、上れませ~ん。

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手前が中央マスト、54m。 右、前部マスト 50m、 後部 43m。

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あの上の見張りに立つ時はねぇ、映画で見るのと違うだろうなぁ、うん。
帆は、全部で20枚と数えました。
こちらのサイトに図があり



帆船、にとって、如何にロープが命かが、今回本当によく納得。

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舳先の突き出し。 済みません、言葉を知らず。

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ヴェネツィア本島の一番東端が見えています。



どこから集めたロープか、と思うほど太いのが纏められ。

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大体見学は20分位の見当、と下で並んでいた時、尋ねに行った人が
聞いて来ましたが、shinkaiは結局1時間居り、下船したのが5時。

待つ人々! 向こうの広場はいっぱいの人!

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忘れないよう、舳先も見て置かないと、ね。
いつも映画でも見るように、どんな女神が彫られているかな、と。

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あれ、これ、男性じゃないのかな?!

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そうか、船名通り、アメリゴ・ヴェスプッチ殿なんだ!!

大変偉大なお仕事をされたのですね、ご苦労様でした!!



正面から見ると、また一段と立派、見事ねぇ!

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ロープと、けん引の鎖で、どうしても顔が隠れ、残念。 お許しを。

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有難うございましたぁ、と引き返す時に、見えた飛行機雲。

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ほらね、広場に並ぶ人々。 うん、夜の9時迄OKだけん、頑張ってね。

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サンタ・ルチーア駅に戻るヴァポレットを待つ間、見返りの帆船。 

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う~ん、見事ねぇ、美しいなぁ! イタリアの誇りだもんね。



目の前を通り過ぎてゆくゴンドラも、既に夕陽の中。

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この後1時間カナル・グランデを通り、駅ではじきに電車があったものの、
戻りの切符もするっと買え、へへ、が、結局コネリアーノには8時着。


ああ、疲れましたが、心地良い疲れでしたぁ


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