・ 東京個展(3月末)作品進み具合 と、ブログのお休みを

今春3月末24日から30日に、東京八重洲画廊にて開催の
個展用作品の進み具合を見てやって下さい。

大体こんな感じで進んでおり、最後の仕上げはこれから、という
様子を、絵のブログは閉めましたのでこちらで。

最初の猫ちゃん7枚は昨年夏大阪の友人との二人展に
出品したもので、これは東京展にも、と思い描いておりましたので、

まずこの猫ちゃんたちを。 大きさはいずれも18x18cmです。

1.新開ガボ   18x18cm

1-DSC02923_01_01.JPG


この子は文字通りshinkaiの長男として、16歳半の生涯を
一緒に生きてくれた子。

日本の広島で野良ちゃんだったのを家に連れ帰り、引っ越しも3回
経験、一番大きな引っ越しは日本からイタリアへ、でした。

運動神経はイマイチながら、いつも変わらぬ愛情を私めに注いでくれ、
それを思うと今も胸にぐっとこみ上げる思いがする、
当時は今よりももっと至らぬshinkaiだったのを振り返ります。

ガボさん、また明日ね、お休み! と毎晩我が家の4描を描いた絵に
それぞれの名を呼び挨拶し、落ち着いて寝に就く私です。



2.日向ぼっこ  イスタンブルの猫   18x18cm

3-DSC02932_01.JPG


イスタンブルの旅行は、西洋と東洋の狭間にある街の面白さと、
どこかせせこましいながら、のんびりとした空気で楽しみました。

その狭い中に、あっちにもこっちにも標識を付けた犬がいて、
車が通る道脇にドカッと寝そべったり、犬よりも少ない感じながら
猫ちゃんもいて・・。
この子は、確か道に射し込む陽の中で、ゆったりと日向ぼっこの子。

マーブル紙を使ったのは、ずいぶん昔の何も分らぬまま、やはり
色鉛筆で描いた時以来で、

ガボの次にこの子を描いた時、どの様にマーブル紙を背景として使うか、
それがほんのちょぴり分かった気がした、

実際はまだまだ分かっていなかった事が、別の猫ちゃんを描きながら
分かったのでしたが・・!!

でも、マーブル紙を楽しみ始めた事は確かなのでした。



3.見つけた!  フリウリの猫   18x18cm

5-DSC02914_01_01.JPG


フリウリのセスト・アル・レゲーノという田舎の、古い歴史を
持つ村の素晴らしい古い教会を見にグループで行った時、
その教会前の広場で見つけた子。

広い広場の端から、真剣な目で遠くをじっと見つめている姿が、
如何にも!で、その顔、その目を、描きたいと思ったのでした。


マーブル紙に描く、また、色鉛筆で猫たち、犬の毛並みを
描くのはそれなりに材質に不足部分もあるのですが、
まぁ、自分の腕なりに出来ることを、と思っているので、
特別に出来ない、不足、と思う事なく、

逆に今は今回の経験で、もっとマーブル紙に描くのを続けよう!
と思い始めた事が、私にとっての大きなプラス、と思います。



4.日向ぼっこ  スコミーゴ村の猫   18x18cm

2-DSC02919_01_01.JPG


我が家の前に、かって長い事放置された大きな納屋があり、
現在は既に新しい家に建て替わって何年も、なのですが、

当時はその納屋前の草原が、周辺の猫たちのたまり場となり、
秋にはこんな風に、日向ぼっこを。

納屋奥の暗さの前の、半分白い猫ちゃんがこちらを見つめ、
もう何十年前かに、これは描ける、とずっと忘れずにいた
モチーフで、今漸くに!

なんとなし、1つづつ遅れた宿題提出の感じ、でしょうか? はは。



5.遠くに行きたい   ヴェネツィアの猫  18x18cm

4-DSC02928_01.JPG


この子も古い古いモチーフで、写真もネガフィルムからデジタル
変換した、というと、その古さがお分かりでしょうが、

ヴェネツィアのサン・マルコ広場から見える突堤の先のドガーナ、
あの南側ザッテレ河岸の、トラットリーアだったかの窓辺で遠くを
見ていた猫ちゃん。

その目つきで、若い男の子が海の果てに焦がれるのを想像し、
・・例えこの猫ちゃんが、少しお年の猫ちゃんとしても、
そんな事を想いつつ、描いたのでした。

蛇足ながら、ドガーナ・税関から西に続く河岸のザッテレ・筏、
の名の由来は、
かってヴェネトの山奥から舟艇や櫂の材木を運ぶ為に筏に組み、
ピアーヴェ河を下り、

ヴェネツィア東のフリウリでアドリア海岸に出て、そこからここ迄
運んだのだそうで、その名の由来が残っているのだそう。


6.オルチャの猫  みよさんの    18x18cm

7-DSC02936_01_01.JPG


この猫ちゃんのオリジナルの写真は、ブログで知り合ったみよさんが
オルチャの谷に出かけられた記事で見つけ、とても気に入り、
描かせて下さい、とお願いし送って頂いたものです。

が、いざ描き始めると、これが今回一番難しく、悩んだのは、
どうしても頭にある、オルチャの谷、が消せず、背景に遠近感、
雲などを入れたらどうだろう?となったり、

迷いに迷い、悩み、その結果色にも迷い、描いたり消したりで、
マーブル紙の柄も消えかけたりで・・!

最後は遂に初心に戻るべし、と決断し、単純なマーブル紙の
柄を生かす事にし、この様になりました。


そんなこんなも、あれこれトライし、描いてみて納得した事で、
次に選ぶモチーフ選択にも、描き方にも生かせます様に!

みよさん、こんな結果になりましたが、有難うございましたぁ!!


7.ち~こ と 松ぼっくり   18x18cm

6-DSC02926_01.JPG


ち~こは、私めが大好きだったYUNさんの愛猫、先代の
にゃ~こが亡くなった後の猫ちゃんで、

にゃ~こは2,3度描かせて頂いたものの、さび猫のち~こは
難しく、なかなかお願いするチャンスが無かったのが、

この松ぼっくりとの写真を見て、以前から女らしく綺麗な
猫ちゃんになって来たなぁ、と思っていたのもあり、
これこれ! と今回お願いし、描かせて貰ったのでした。

ちょうど手元にあったマーブル紙のこれが、茶色に深緑の柄で、
大小にゆがんだ感じがとても良いと思い選びましたが、

こういう柄、背景は、自分のみの発想では到底考えられず、
趣向的にもとても良いアイディアだったと思える1枚となりました。



ここからは風景の新作を。 

一昨年秋の広島展の後、奈良により、初めて法隆寺なども拝観、
東大寺を開山された良弁僧正の1250年御遠忌法要にも
運よく行き当たり、伎楽も楽しみ、
ずっと思い出しては懐かしんでいた二月堂裏参道も2度辿り、

イタリアに戻ってから、何とかあの裏参道の道を描きたいと
始めたものの、上手く行かず・・。

そんなこんなで広島個展後の新しい作品描き出しはかなり鈍り!
いうならばちょっとしたスランプで・・。

今回もここでご紹介する筈の1枚を留めており、多分お蔵行き、
がありますが、まぁ、何とかその次からは乗り切れた様子で、
やれやれ、見てやって下さい。


モチーフの場所と、大きさのみを記します。

・ ヴェネト オリアーノ村 霧の朝   35x25cm 

8-ogliano.jpg



・ ピエンツァ 雨上がりの朝  36.5x25cm 5号P大

9-pienza 3.jpg



・ ピエンツァ  (秋の陽射し?) 35x24cm  5号P

10-pienza 1.jpg



・ ピエンツァ  嵐が来る  35x24cm  5号P

11-pienza 2.jpg



・ ドイツからの女の子  モンテプルチャーノにて  18x18cm 
  マーブル紙

12-montepulciano.jpg



・ ウルビーノ (朝の霧?)  35x26cm

13-umbria firma.jpg


 この画は一番最後に始めており、まだ画面下中程から右にかけての
 色も入っておりませんが、本人は気に入って頑張っています。
 はい、何せ信州生まれが、初めて「山」を描いているのです、ははは。


1月中には全ての絵の仕上げをし、額装の為広島のピカソ画材さん宛に
送り出さないといけませんので、

今回の中途公開の後、申し訳ありませんが、作品送り出しの
2月半ば迄、ブログをお休み、という事にさせて下さいませませ!!



我が家に通ってくる元雄猫ちゃんも元気で、段々様子も飲み込み、
せっせと通い、毎日ぐっすりとソファーの上で寝ております、ははは。

これは午後に顔を出した後、テラスの先の庭の上での日向ぼっこ。

14-deb.jpg

では、皆様も寒い冬をお元気で乗り切られる様、お願い致します。
またじきにお目に掛かりま~す!!


*****

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この記事へのコメント

  • YUN

    遅ればせながら今年のブログを拝見しています。
    大阪から東京へとまた楽しんで観てもらえそうな猫さんたち。
    それぞれshinkaiさんの思い出の中からマーブル紙の上に描かれて生きてますね。ちぃこも加えて頂き光栄です。
    風景画の新作も素敵だなぁ。光の加減、霧やちょっと不穏な(?)嵐の予感も好きです。今月末までにとなると、もう追い込み!
    どうか頑張ってください! (お返事は気になさらずに)
    猫さん、気持ちよさそうに日向ぼっこしてますね。
    またブログを覗かせてもらいます。
    2025年01月23日 01:49
  • shinkai

    ★YUNさん、こんにちは! コメント有難うございます。
    はい、これだけ猫ちゃん揃えて描いたのは初めてですけど、面白かったです! 多分、マーブル紙に描いた、というのも気分が違って良かったのかもですね。
    マーブル紙を使って、人物も入れて、というモチーフも考えているのですが、これは東京以降になるだろうと思います。 月末までちょっと頑張らないと! 

    はい、あの通い猫は段々我が家と私が当たり前みたいになって来て、はは、多分2軒先のお家、本家で朝ご飯を食べてくるようで、
    ブラッシングをして、その後はお昼まで寝ていて、昨日は12時に家に戻る様に出したら、12時35分に戻って来て、ははは、大いに笑いました。
    でね、聞いて下さい、初めて昨日から私めの脚にすりつく動作を始めましたぁ! イェイ。

    ちいこに聞かせてやって下さいね、休憩所のシニョーラに成り下がっている私めの事を、ははは。

    2025年01月23日 16:34